平成18年(2006年)川崎市議会第2回定例会記録
平成18年6月28日(木)

○浅野文直 
私は、5問につきまして一括方式での通告をいたしておりますが、宮前区内におけます道路2件、宮前区内通称ゆりかご通りの速度規制について及び鷺沼2丁目交差点周辺の交通渋滞対策につきましては、事前のやりとりの中で警察及び国道管理者等に働きかけをいただきまして、場合によっては地元町内会等と改めて協議をする場が必要かと思います。ですので、行政だけの回答では事が進みませんので、これは控えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  

それでは初めに、環境アセス区域内での開発行為についてまちづくり局長に伺います。環境影響評価制度は、大規模な工事や開発事業などを行う際に環境に配慮し、さらに周辺の環境に及ぼす影響について調査予測を課したものであります。また、この手続の過程で市民からさまざまな意見や要望が出されます。当然ながら、そうした意見要望の中には、市民が日ごろ見ている開発行為における指導並みのことは最低限守られるものとして、狭小な既存道路幅員の拡幅や敷地面積の最低限度の制限などを求めるものも数多く見受けられます。しかしながら、当該事業が環境アセスメント条例の手続を経ていても、都市計画法に規定する開発行為には該当しないとの判断のもと、事業者の理解が得られずに、市民との合意なきまま事が進んでしまうことも多々あるのが現状であります。現在の川崎市宅地開発のあり方について伺います。

次に、公園内の看板について環境局長に伺います。先日、市民から憩いの場である公園に――これは恐らく近隣公園のことを指しているんですが――余りにも多くの看板が乱雑に立てられている。散歩等に訪れてもいやしの場にふさわしいのだろうか、という意見をいただきました。逆の意見で、何々禁止等の立て札を立ててほしいという相談をよく受けるわけでありますけれども、そうした見方もあるのだなと、初めての意見に、そうした観点に立って近くの近隣公園や街区公園を5つ、6つと歩いてみました。すると、やはり広くて幾つかのゾーンを抱える近隣公園においては、10前後の看板が必ず立てられており、同じ内容のものが近くに立っていたり、もはや壊れかけて用を足さないものなどもありました。こうした多くの看板類の設置のあり方はどのようになっていたのか、また、既存の看板について見直しながら撤去や統合が図られないものか、伺います。 

次に、地域ポータルサイト整備支援事業として整備を委託されております宮前区地域ポータルサイトの開設について、総務局長に伺います。3月議会でこの予算を通しておりますので、そのときになぜ私も議員として気がつかなかったのかなという思いが非常に強いんですけれども、といいますのは、なぜ今どきこのポータルサイトを開設する必要があるのかという点が非常に不思議であります。私の周りにおりますITに詳しい方々に相談をしても、だれ一人としてうなずく方はおりませんでした。よって、このポータルサイトを改めて、開設に向けた経緯、また、川崎市情報化戦略会議等でも意見をいただいていると思いますので、そちらでの経緯について伺います。また、今年度のスケジュールと今後の必要経費の見通しについても伺います。さらに、受託業者決定に至る経緯について伺います。以上です。

◎まちづくり局長(寒河江啓壹) 
開発指導についての御質問でございますが、開発行為につきましては、環境影響評価に関する条例の対象事業となるような大規模な事業でございましても、当該事業が都市計画法の開発行為の規定に該当しなければ、狭小な既存道路幅員の拡幅や敷地面積の最低限度の制限などを定めた開発許可基準が適用できないこととなっております。以上でございます。    

◎環境局長(海野芳彦) 
公園内の看板についての御質問でございますが、公園は本来、景観配慮が優先される施設でございますことから、看板の設置は公園の出入り口に総合的な案内を主体に設け、景観を阻害する注意看板については可能な限り設置しない方針でございます。しかしながら、その利用に当たりましては、地域の方々の自主的なマナーにゆだねられているとはいえ、一部利用者の危険や迷惑な行為により、地域から安全対策や利用マナーなどの注意看板の設置が求められ、やむを得ず看板を設置している公園が多いこともまた事実でございます。

現在、街区公園につきましては、地元の管理運営協議会の設立に伴い、これらの課題についても議論されているやに伺っておりますので、今後につきましては、これらの状況をも勘案しつつ、一方で他の近隣公園等も含め、利用状況や既存看板の設置状況を検証し、適所に必要最小限の設置を前提とした対応に努めてまいりたいと存じております。以上でございます。 

◎総務局長(曽禰純一郎)
宮前区地域ポータルサイトについての御質問でございますが、初めに、現在までの経過などについてでございますが、本市の電子行政サービスの一環といたしまして、地域ポータルサイトのあり方につきまして、平成16年度から平成17年度にかけて市内のIT関連企業の方々に参加をいただきました川崎市情報化戦略会議で御意見をいただいたところでございます。戦略会議からは、川崎のあらゆる情報が得られるサイトを民間主導で採算性のあるものとして整備することが必要であるとの御提言をいただいております。また、宮前区におきましても、利用者の視点から行政で発信する情報と民間情報が一体的に発信できるサイトの構築を検討していたところでございまして、そうしたことから宮前区をモデルとしたところでございます。

次に、今後のスケジュールでございますが、宮前区でスタートいたしますモデル事業の実施状況を踏まえまして、全市版のポータルサイトの開設について整備を進めてまいりたいと考えております。また、今後の必要経費につきましては、全市版ポータルサイトの立ち上げのときに、デザインですとか地域情報の収集・掲載などに係る人件費などの費用が必要になると考えております。

次に、受託業者決定に至る経緯についてでございますが、宮前区におきまして、インターネットを通じた公募を行うとともに、応募した事業者からの提案に基づいて業者選定を行い、4月に契約したところでございます。以上でございます。

○浅野文直
それでは、先に公園の看板につきまして環境局長に要望させていただきたいと思います。本来、自主的なマナーのもとで入り口の注意書き等で済むことがやはり望ましいわけでありますけれども、現状、さまざまなクレームが寄せられて、その対策として看板を立てざるを得ない。それでも解決していかないという実態もあるわけであります。ただ、壊れたり意味をなさないもの、また、同一の内容のものが多数立っている公園もありますので、統合や撤去等にも努めていただけるということでありますので、随時そちらの方も進めていただきたいと思います。。

将来のあり方として、管理運営協議会や公園愛護会の方々と協議していくということには、何ら異議はございませんけれども、ただ、管理運営協議会が設置されていない公園の方がまだまだ数は多いわけですよね。近隣公園に至っては管理運営協議会自体がいまだにないわけですので、当面は市が管理者として、役割の一つとして、ぜひこういったこともよろしくお願いしたいと思います。

続きまして、開発指導についてですけれども、環境アセス内での大規模事業という中での指導における問題。例を挙げると切りがないんですが、当面、私が特に思い当たる点を1つ挙げたいと思うんですけれども、この川崎市議会にも請願という形で出されておりました平成15年の野川プロジェクトというものがございます。これは、宮前区野川地内の旧アラビア石油の社宅を取り壊して、1万平米を超える敷地内に162戸の大型分譲マンションとその周りを取り囲むように22区画の戸建て住宅が計画されたものでした。ここで特に取り上げたいのは、このマンションの西側、北側を取り囲むように計画された戸建て住宅です。この22戸の戸建て住宅は、マンションと近隣住宅との間にまるで緩衝帯のようにも見受けられました。特に北側の市道野川182号線に接した11戸につきましては、市道が4メートルと狭小だったこと、また、開発指導を受けぬため、敷地面積の最低限度の制限を受けることなく、1区画当たり80平米強の敷地にぎりぎりの建物が建てられたこと等があり、このときにも開発指導のあり方、特に区画形質の変更の定義などについて、市民や議員からも問題視する声が上がっていたことが記憶に新しく残っております。
 川崎市として、健全な市街地の形成を図り、良好な住環境をつくっていくためには、こうした事例を未然に防止するための何らかの対策が必要と考えますが、改めて伺います。

次に、宮前区地域ポータルサイトの開設について、総務局長に改めて伺います。こうしたものの開設によって利益を出すということであれば、現状のホームページにバナー広告等をつけるということで済むわけであります。実際に併設してそうした地域情報等を載せた情報の拡充というサイトが必要だということで、今回こういうポータルサイトの開設に踏み切ったんでしょうけれども、現状でも、地域情報を載せる、またはさらに拡充していこうという既存の民間業者が行っている情報サイトが幾つかもうあるわけでありますね。ですから、この受託業者1社に川崎市の公の情報を提供していくということは、そうした既存の業者に対する民業の圧迫にもなりかねないという危険性があります。ですので、そうした点についてどのようにお考えなのか。また、この民間情報を提供することに税金を投入して、さらに受託業者1社にそれにまつわる広告利益等を与えていくということがどうなのか、この議論についてのお考えを伺いたいと思います。

また、宮前区のポータルサイトの試験的なモデル事業では、集いの場として、ソーシャルネットワーキングサイト等が挙げられているんですけれども、そうした内容はどのように構築されていくお考えなのか、伺いたいと思います。
 さらに、川崎市情報化実施計画によれば、宮前区でのモデル実施を踏まえた上で、平成19年度以降、川崎市ポータルサイト等を順次拡大していくということになっております。モデル実施の成否についての検証をどのように見ていくのか、目安等の数値はどのように考えられているのか、伺いたいと思います。

さらには、冒頭申し上げましたとおり、現在のホームページというものが実際にあるわけですから、このホームページの管理を例えば委託した形にしてバナー広告等を集めていく。またはそこに地域の情報等を載せていくという中で、広告料等から発生する形で手数料を支払っていけば、民間企業の力をかりてホームページの拡充ということで、ポータルサイトを改めて開設する必要なくできるのではないかと考えますけれども、お考えを伺います。以上です。

◎まちづくり局長(寒河江啓壹) 
開発指導のあり方についての御質問でございますが、都市計画法に規定する開発行為につきましては、各都市においても土地の区画形質の変更の定義の明確な運用が求められており、本市といたしましては、大都市開発行政主管課長会議などにおきまして、情報交換などにより問題の共有化を図り、今後とも適切な運用に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。  

◎総務局長(曽禰純一郎) 
宮前区の地域ポータルサイトについての考え方等についての御質問でございますが、まず、この事業は民間主導という事業の性質上、既存の区内情報サイトとの公平性に十分配慮しながら進めていく必要があると考えております。

このような中で、現在、本市といたしましても、行政情報を提供する仕組みの整備を進めておりまして、このモデル事業の中でその仕組みの検証を行った後、順次他の既存情報サイトへ情報提供に関する協定を締結の上、行政情報の提供を行ってまいりたいと考えております。 

次に、現在宮前区で整備しておりますインターネット上で意見交換ができる集いの場についてでございますが、宮前区におきましては、子育ての支援など取り扱うテーマや運営方法などについて事業者と調整し、年内のオープンを予定していると伺っております。

次に、モデル事業の実施結果の検証についてでございますが、宮前区における事業者との契約におきまして、アクセス件数や利用者の満足度などについて報告を受け、評価することとしております。特にアクセス件数につきましては、モデル実施が本格運用となった時点では、現在の川崎市ホームページの月間アクセス件数でございます20万件から30万件の利用を上回る必要があると考えております。

次に、川崎市ホームページの管理委託についてでございますが、民間情報と行政情報を、市民ニーズを踏まえて関連づけて掲載することは、公のホームページという性格上、その情報の営利性などの点におきまして一定の制約が生じるなど、さまざまな課題もございますので、こうした形態とさせていただいたところでございます。以上でございます。

○浅野文直
それぞれに意見要望させていただきたいと思います。初めに、開発指導指針の改正等なんですが、都市計画がかかる前提になる土地の区画形質の変更。本来これは権利区画は対象とならないというのが大前提にあるわけですが、区画ということを一般市民からとらえると、1団地を何十にもぶつ切りにしていくこと自体が、やっぱり道路のあり方以前に区画変更ととらえられるわけですね。というのは、実際に、近隣住民にとってはそれが一番の環境変化につながるわけでありますから。それはあっても、法律的には権利区画は対象としないという状況の中で、形状の変更の定義における不陸整正の範囲、これはやっぱりこれまでもグレーゾーン的にそれぞれの解釈運用がされてきたという現状があります。ですから、この点については、他都市でもいろいろと問題もあるようですから、ぜひ早急に整理をしていただいて、切り土、盛り土からどのぐらいの範囲までが実際不陸整正で、それ以上、何十センチ以上だったら、きちんと川崎の場合は開発行為に入っていくのかということを要綱の中に入れていただきたいと思います。

また、性質の取り扱いについても、こういった問題が起きていると逆に教えていただいたような現状があったんですけれども、他都市との種々の会議でもぜひ問題提起していただいて、次に同じようなこういった問題が発生することを少しでも防止できるように、指針の策定を急いでいただけますよう要望いたします。

次に、宮前区のポータルサイトなんですけれども、日ごろはなかなか他都市にないような新規事業に対しては慎重な姿勢を示している行政というところが、日進月歩でハードもソフトも目覚ましく変わっていくネット社会で、しかも民間情報を提供するために税金を投入することの議論が深まっていない中で開設に向けて動いているということには、非常に納得しがたいものがあるんです。現に公募してきた企業の中にも、初期費用はほとんど要らずにやりますという企業は実際にあったわけですよね。それはそうなんですよね。うまくいけば他の情報サイトと協定を結んだ上で公共の情報を同じように発信していくと総務局長はおっしゃられているんですけれども、スタートで受託企業に唯一の形で情報提供をしていくということは、プラスして公的な位置づけのお墨つきを与えるわけですから、地域の情報掲載に関しても、またはそれら各情報に付随して各企業が広告をつけていくことについても、他の既存にある民間の情報サイトとは比べものにならないアドバンテージを与えるわけです。このネット社会というところは、ウィナー・テイク・オールですから、一番勝ちがすべて取るんですよね。ですから、そうした点から考えても、他の企業に配慮をして行っていくと言いながらも、実はスタートの段階で配慮できない状況を生んでしまうんじゃないかなという危惧があります。

これを今後、市や他の区バージョンとして順次拡大していくという方向性を示しております。7月1日には宮前区版をとりあえずは、まだ未完成なんでしょうけれども、アップをしていくと決まっているそうですから、そこまでつくられてしまっているということですので、成否の検証について、カウント数はもちろんですけれども、広告の集まり方、また広告主を含めた利用者の声も踏まえて慎重な検証をしていただいて、さらにポータルサイト開設自体の必要性、費用対効果――この費用対効果というのは、現状併設されてある川崎市のホームページの日ごろの管理を含めた費用を含めて考慮していただいて、本当にこのポータルサイトをこれからも進めていかなければならないのか、または市のホームページ自体を利用することができないのか、慎重に議論を進めていただきたいと思います。

私自身もその検証結果をしっかりと見させていただきたいと思いますけれども、進むのか、引かなければいけないのか、ここの検証をぜひしっかりとしていただきますようお願いいたしまして、私の質問を終わります。