平成18年(2006年)川崎市議会予算審査特別委員会記録
第4日 平成18年3月10日(金)

○浅野文直委員 
私は、5点につきまして一括でそれぞれ伺います。
初めに、私立幼稚園園児保育料等補助事業予算について教育長に伺います。  

代表質問や他の委員からも取り上げられてきましたので重複は避けますが、昭和45年の市単独事業の開始、昭和52年からの国の制度導入後、年々徐々に徐々に拡大されてきた保育料等補助事業でありますが、近年の厳しい財政状況下で増額幅が鈍化する中で、今回の、対象者数の多い市単独事業分を中心とした大幅増額案は、これまで事あるごとに増額を求めてきた者として、また団の一員として高く評価するところでございます。

また、同時就園条件の緩和も少子化対策の観点から有益と考えますが、川崎市は新たに2,427万円の負担を強いられています。国はこの緩和制度を拡大して、兄弟の対象学年を3年生まで引き上げていくとも伝わっていますが、その場合の本市負担額について伺います。 

また、この補助事業自体は、公立・私立の幼稚園間の保護者負担の格差是正を図るためにも、加えて少子化対策、よき人格形成のための幼稚教育の充実に向け、さらなる事業拡大が求められるところでありますが、その反面で幼稚教育のほぼ100%を私立幼稚園に担っていただいている本市においては、種々の補助金交付と同時に私立幼稚園にも多くの協力をいただかなくてはなりません。その一つとして預かり保育の拡充が挙げられると思いますが、現状と本市の考えを伺います。

地方債協議制移行に伴う発行管理について、財政局長に伺います。地方債制度の改正によって、協議制に移行される中で何点か気にかかることがございます。そのうちの一つである退職手当債につきましては、これまでのやりとりで市長が慎重な姿勢を示されておりました。やはり地方債の適債性という観点からは、経常費に地方債を充てることは問題があると言わざるを得ません。慎重な取り扱いを願います。もう一つ、これまで退職手当債と同様に枠外債として発行されてきた財政健全化債が行政改革推進債という名目で地方債計画に計上される形で発行されることになりました。どちらにしても交付税措置を受けられないということで、枠外か枠内かということは川崎市にとっては余り問題でありませんが、これまで行政改革大綱等をもとに行政改革に取り組み、負担の軽減が見込まれる範囲内で許可されてきた財政健全化債が、今後は集中改革プラン等に基づき、同様に健全化に取り組み、負担の軽減が見込まれる範囲内で、公共施設の整備事業に通常の地方債に加えて発行できるとされた行政改革推進債に変更されることによって何らかの違いが出てくるのか伺います。

また、これまでの財政健全化債の発行額並びに今回の予算案では、行政改革推進債の発行を57億円計上しているわけですが、先日示された集中改革プラン案とこれまでの財政健全化債の発行状況から推計される平成18年度の行政改革推進債の発行限度額はどの程度なのか伺います。また、郵政民営化に伴い、財政投融資等による地方債引き受けの政府資金のウエートがさらに小さくなる上、近年求められてきた繰り上げ償還も、相手が政府系金融機関だからこそなし得てきたわけであります。調達の自由度が高まるということは、調達期間や調達金利などの操作によって償還のピークなどに影響を与えることができる反面、地方債管理の自治体の責任、能力が問われるわけであります。担当セクションとしての財政局の考えを伺います。

次に、川崎市難聴児用補聴器給付事業について健康福祉局長に伺います。昨年から新しく創設されたこの給付事業につきましては、利用者及び今後利用するであろう難聴児及びその保護者の方々は心強く思っており、感謝の声も聞かれます。平成17年度予算で初めて170万円ほどの予算が計上されました。今回の予算案では、日常生活用具等給付事業2億6,893万円のうちに含み運用するとのことですが、これまでの利用実績について伺います。また、聴覚障害や補聴器の特性などから、補聴器の買いかえは平均5年に1度と言われるものの、計画的に進められるものではありません。本制度利用者が一時的に重なった場合の対応について伺います。

また、本制度の周知はどのようになされてきたのか伺います。また、給付対象者の年齢制限は15歳までとなっていますが、聴覚障害が年齢制限である15歳前後の思春期に影響を受けやすいこと、高校進学率が非常に高くなっていること、さらに成人を迎えるまでにできるだけのことをしてあげたいという親の気持ちなどを考慮すると、給付対象年齢を18歳まで、でき得れば20歳まで引き上げるべきと考えますが、伺います。また、現制度では、原則1申請片耳分でなければならないとなっていますが、高額な補聴器を両耳に装着しなければならない難聴児もおり、さらにイヤーモールドや特殊電池の購入など負担は大きなものであります。両耳に必要な難聴児にはそれぞれに給付する必要性を感じますが、伺います。さらに、他の給付事業との兼ね合いから難しさは存じ上げますが、実態に合った限度額の設定の見直しについても伺います。

続きまして、下水道事業の新規事業として予算計上されている大師河原雨水貯留管の整備について建設局長に伺います。金額は1,200万円、大師河原地区等の浸水対策及び東京湾の水質改善を図るための貯留管の基本設計とのことです。貯留管計画の概要を伺います。また、本市が事業認可を受けている貯留管計画において、いまだ7カ所の計画が未着工になっている中で、この大師河原雨水貯留管整備を選んだ理由、周辺の浸水被害の状況、他の計画との優先順位のあり方について伺います。また、貯留管計画は、動き出せば莫大な工事費が必要となります。この大師河原雨水貯留管整備には、おおよそどの程度の期間と金額が必要となるのか伺います。あわせて、それによる他の地域でのバイパス管などの整備事業に及ぼす影響について伺います。

最後に、7款建設費の街路事業、道路改良事業56億4,362万円中の仮称都市計画道路尻手黒川線3期道路築造工事について、建設局長に伺います。この工事予定箇所については、平成16年10月4日に麻生区で行われたタウンミーティングにおいて市長が、新百合ヶ丘駅周辺の交通渋滞を招く要因であり、ネットワークの形成が必要であると述べ、さらに意見交換の中で地元自治会の方から道路接続の要望が出され、それに対して市長も、平成20年度の完成を目指して、尻手黒川線の世田谷町田線までの接続を行う旨答えております。今回の工事は、それが具現化するものであり、交通渋滞の解消に向け期待されるところであります。ただ、何点か気になった点について伺います。初めに、工事の概要、また工事の発注形態については、小田急線を境に2工区に分割発注を予定しているとのことですが、一括発注と分割発注した場合の本市に及ぼす影響などの対比をどのように検証されたのか伺います。特に、債務負担行為の調書に見る執行見込み額は11億円を超えるわけですが、一括発注と分割発注による設計金額の違いについて伺います。以上です。

○北條秀衛教育長 
私立幼稚園保育料等補助事業についての御質問でございますが、初めに、今回の私立幼稚園保育料等補助制度の改正につきましては、第2子以降の優遇措置の条件を緩和し、園児の兄、姉が小学校1年生に在学する場合にまで拡大するとしたものでございます。さらに、この制度の拡大が図られ、小学校3年生在学まで引き上げられた場合の補助事業予算の新たな負担増につきましては、新年度の補助単価で試算いたしますと、AランクからDランクまででおおよそ1,479万円、市単独事業のEランクでおおよそ989万円、計2,468万円の増額が見込まれ、総事業費といたしましては15億3,726万円と見込まれるものでございます。

次に、預かり保育事業の拡充についてでございますが、現在、少子化や核家族化等に伴う子ども同士の遊ぶ場の減少、地域の人々との交流機会の減少などにより、預かり保育のニーズが高まっている状況にございます。このため預かり保育は、保護者が希望する幼児を対象として行うものであり、幼稚園が家庭と連携して積極的に子育てを支援していくことを視野に入れた活動となっております。本市における私立幼稚園の預かり保育事業につきましては、平成17年度で全市86園のうち58園で実施されておりますが、この事業に対しましては、国の経常補助金に加え、川崎市幼稚園協会事業費補助の一部として、預かり保育実施園に対し補助金を交付しております。本市といたしましては、より多くの園が預かり保育事業に取り組み、子育て支援を一層推進できるよう幼稚園協会に働きかけてまいりたいと存じます。以上でございます。    

○中田弘義財政局長 
初めに、行政改革推進債についての御質問でございますが、この地方債につきましては、行政改革の促進に寄与する地方債の創設として、退職手当債とあわせて平成18年度に新たに設置されるものでございます。この内容は、集中改革プラン等に基づき数値目標を設定、公表して計画的に行政改革を推進し、財政の健全化に取り組んでいる地方団体が必要な公共施設等の整備事業を円滑に実施することができるよう、当該事業に係る通常の地方債に加え、行政改革の取り組みにより将来の財政負担の軽減が見込まれる範囲内において、さらに充当することができることとされております。また、これまでの財政健全化債は、行政改革大綱等に基づき同様の措置がなされ、本市では平成10年度から活用しているものでございます。したがいまして、現在のところ、詳細につきましては、国から示されていない状況にございますが、基本的には行政改革推進債と財政健全化債にそれほど差異はないものと考えているところでございます。

次に、行政改革推進債の発行可能額についての御質問でございますが、平成18年度における行政改革推進債につきましては、現在のところ詳細が示されていないところでございますので、従来の財政健全化債の算出方法に基づく発行可能額では、平成18年度に影響を及ぼす過年度に実施した行財政改革の効果と、平成18年度で見込まれている行財政改革の効果を加えた約430億円程度と想定しております。したがいまして、行政改革推進債の発行につきましては、投資的事業の整備状況や後年度への負担などを総合的に判断した上で、第2次行財政改革プランの財政フレームに基づき、計画的な発行に努めてまいりたいと考えております。 

次に、地方債管理についての御質問でございますが、財政投融資制度改革が進展する中で、本市を含む大都市に対する公的資金貸し付けの縮減は顕著となっており、市場において必要な資金を自力で調達することが一層求められてくるものと考えられます。また、限られた財源の中で施策を展開していく上で、長期借入資金である市債については、基本的には総額の抑制を図りながらも、有効に活用していく必要があります。そのためには、将来世代への負担の予測を明らかにし、将来にわたって市債の発行及び償還を適切に管理することがこれまでにも増して重要となってきております。このような状況にあって本市では、計画的な財政運営の一環として、一定の前提条件のもとに平成40年度までの公債費等の将来推計を公表しているところでございますが、さらにこの取り組みを発展させ、将来の発行計画を踏まえた償還計画を策定することにより、適切に後年度の公債費負担などを把握する必要があると考えております。その際には、将来の債務償還能力などのストック面に着目した債務分析などを踏まえて、一定の基準に基づき、市債発行額や償還額について数値目標を設定するといったことも有用であると考えております。また、市債の償還管理では、将来の元利償還に支障が生じないよう減債基金に必要額を積み立てるとともに、適切な償還期間の設定などにより公債費負担の中長期的な平準化、公債費負担の適正化に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

○井野久明健康福祉局長
難聴児に対する補聴器給付についての御質問でございますが、初めに、難聴児用補聴器給付事業の実績についてでございますが、身体障害者手帳の交付対象とならない程度の聴力レベルにある児童の、言語獲得や教育効果の促進などを目的に平成17年4月から実施しておりまして、2月末現在で9件の補聴器を給付しているところでございます。

次に、利用者が急増した場合の対応についてでございますが、地域療育センターに通所する難聴児の1割程度が本事業の対象児童と把握しておりますので、急激に増加することはないものと判断しておりますが、仮に当初の予想を上回る場合におきましても、日常生活用具給付等事業の一種目として給付しておりますので、その事業全体の中で柔軟に対応することができるものと考えております。本事業の周知につきましては、言語聴覚士が配置されております市内の医療機関に対して文書により周知を図りましたが、より広く周知を図るための方策につきまして今後検討してまいりたいと存じます。対象年齢につきましては、幼児期から学齢期までの児童を対象としておりますが、義務教育終了後の児童につきましても補聴器の装用効果は大きいものと考えられますので、給付対象年齢の引き上げにつきまして、教育上の観点を踏まえまして、平成18年度からの実施に向け、具体的な検討作業を進めてまいりたいと存じます。

また、両耳給付についてでございますが、国の指針では補装具の交付数について、原則1種目1個の交付となっておりますが、現行におきましても、特に教育上等から必要と認められる場合には両耳の交付を行っております。本事業におきましても、両耳の装用により高い効果の期待できる児童への両耳給付につきましては、平成18年度からの実施に向けて検討してまいりたいと存じます。本事業で交付できる限度額につきましては、身体障害者手帳を所持する児童への補装具制度における標準型補聴器の基準額をもとに設定しておりますので、基準額の見直しにつきましては、今後の研究課題としてまいりたいと存じます。以上でございます。

○土田 勲建設局長
初めに、大師河原雨水貯留管計画についての御質問でございますが、まずこの計画の概要についてでございますが、対象排水区は合流式下水道を採用している大師河原及び大師臨港排水区でございまして、5年に1回程度から10年に1回程度の降雨に対処できる浸水安全度への引き上げと汚濁濃度の高い降り始めの雨水を東京湾へ放流せずに貯留し、公共用水域の水質改善を図ることを整備目標としております。また、施設規模でございますが、内径5,400ミリメートル、延長1,480メートル、貯留量3万1,000立方メートルを予定しております。

次に、大師河原雨水貯留管を選定した理由についてでございますが、対象とする排水区では、平成3年から現在までの間に集中豪雨等によりまして、床上浸水が23件、床下浸水が122件、その他多数の道路冠水が発生しております。さらに当該地区は、東京湾に面した排水区では、唯一合流式下水道改善対策の施されていない排水区でございまして、雨天時には汚水の一部が未処理のまま放流されるなど、環境衛生及び水質保全上の問題が生じております。こうした経過を踏まえまして、浸水対策及び合流式下水道改善対策に確実で効果のある雨水貯留管を早期に整備することとしたものでございます。

次に、優先順位のあり方についてでございますが、対象排水区の浸水頻度や規模、合流式下水道の改善対策の有無等を考慮し、定めているものでございます。
 次に、整備に要する期間等についてでございますが、平成18年度に基本設計委託、平成19年度に実施設計委託を計画しておりまして、平成20年度に工事着工し、平成25年度の完成を予定しております。また、総事業費といたしましては、約100億円を見込んでおります。この事業は、川崎再生フロンティアプランにも示しておりますように、他の事業と調整を図り、計画的に整備を予定していたものでございます。引き続きフロンティアプランの着実な推進に向け、雨水貯留管やバイパス管などの整備を実施してまいりたいと考えております。

次に、都市計画道路尻手黒川線の整備についての御質問でございますが、初めに、平成18年度の工事概要でございますが、事業区間である約683メートルのうち、工事区間は日光台調整池から小田急小田原線及び麻生川を越え、世田谷町田線へ至る延長約400メートルの区間でございまして、小田急小田原線を挟んで世田谷町田線側と山口台側の2方向から工事を進めていく予定でございます。また、整備の内容でございますが、既存の山を削るため、土工及び残土処理、擁壁工、橋梁部の橋台工、橋脚工などを予定しているところでございます。

次に、分割発注と一括発注の対比についてでございますが、工事金額や受注機会の拡大などを総合的に勘案いたしまして、分割発注が妥当であると判断したところでございます。
 次に、一括発注と分割発注による設計金額の違いについてでございますが、2つの発注形態の概算金額を算出して比較いたしましたところ、分割発注による金額がおおむね1%程度割高になるものでございます。以上でございます。

○浅野文直委員 
先に何点か要望させていただきたいと思います。私立幼稚園園児保育料等補助事業につきましては、国の制度改正によってまた負担率の変更やさらなる本市負担を求められる懸念もあるのですが、ぜひ一層の行財政改革をもとに、市単費分も含め制度の拡充をしていただきますよう要望いたします。

また、地方債の発行管理につきましてですが、昨日の日銀の量的金融政策の解除、こういったこともありまして、早ければ7月には金利も上昇するのかなというふうに見られておりますけれども、また近年の指定金融機関を取り巻く状況を見ても、今後引き受け金融機関の対応も変わってくるだろうと予想できます。金利を固定できるのか、変動制を入れていくのかなど、景気動向によっても大きな影響を受けていくわけでございます。さらにPFI方式の導入などによって公債費負担だけでは見えにくい後年度負担もふえていくことと予想されます。より一層の研究分析をもって慎重に計画を策定する必要があるということを改めて指摘させていただきたいと思います。

難聴児用補聴器給付事業につきましては、検討していただけるということでございます。教育上必要な補聴器ですので、年齢の引き上げ、両耳給付など、ぜひよろしくお願いしたいと存じます。 

続きまして、大師河原雨水貯留管計画につきましては、東京湾に面した唯一の合流式下水道排水区ということで、環境衛生面などから必要であるということは理解いたしました。ただ、他の地域でも幸区を初め中原区、宮前区など、非常に多くの被害が出ている地域がまだまだございます。総事業費は約100億円に上るということでございますので、下水道事業における次の新財政収支計画にも大きな影響を及ぼすことは必至であります。他の地域の浸水対策への影響を極力避けるためにも、下水道事業全体における徹底した効率化、合理化は必要条件であります。改革の前倒し、新計画に向けた徹底した見直しを要望しておきます。

ここで再度、道路築造計画について、ここでは財政局長に伺いたいと思います。日ごろ、地元企業や各種団体とのヒアリングで実態を把握する我々議員からも、常にでき得る限りの分離分割発注を求めてきたわけでありますが、しかし、WTO案件を除いても、一括発注の方が総額が安くなるからということで分離分割発注にならなかった案件は枚挙にいとまがありません。そうした事案も振り返ってみて、今回の工事案件が分割発注となることをどのようにとらえているのか。さらに地元企業参入という点なんですが、分割発注において、それぞれ構成員に地元企業が1社ずつ、計2社参入できると仮定した場合に、一括発注にしても、入札要件で構成員を大手・地元・地元という形で参入枠の確保が図れるのではないかと思うのですが、伺います。そして、根本的に同様の工事発注において、コストが高くついても、地元企業育成、税源培養などの視点に立って地元企業発注を優先していくということなのか。仮にそうだとしても、随時見直しは必要なんでしょうが、ある程度の目安となるようなガイドラインが必要と考えますが、伺います。  

○中田弘義財政局長 
分割発注等についての御質問でございますが、初めに、今回の工事案件の分割発注についてでございますが、本市におきましては、従来から可能な限りの分割発注を行っているところでございまして、本工事は工事箇所が小田急線を挟み東西に分かれており、東西の工事箇所において同時施工が可能であること、分割後の工事規模が相応の規模であること、分割することにより市内中小企業者への受注機会の拡大を図れることなどから、分割発注することが妥当であると考えているところでございます。  

次に、仮に本件工事を一括発注する場合における共同企業体の構成員についてでございますが、7億円以上30億円未満の土木工事においては、川崎市共同企業体取扱要綱に基づき、構成員3社による共同企業体に発注することになるものでございまして、そのうち市内業者を何社入れるかにつきましては、工事の難易度や市内業者が施工可能な工事量、さらには工事施工に必要な資金負担等について、工事担当部局と協議の上判断することになるものでございます。

次に、分割発注の線引きについてでございますが、工事の発注に当たりましては、工事内容が多様でございますことから、明確な線引きは難しいものと考えておりますが、市内中小企業者による工事施工の可能性、同時着工ができるなどの合理性並びに適正な工事規模の確保等について検討を行い、可能なものにつきましては原則として分割発注としているところでございます。いずれにいたしましても、市内企業優先発注の方針に基づき、可能な限りの分離分割発注や共同企業体の活用により、今後も引き続き市内中小企業者の受注機会の拡大に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。

○浅野文直委員
尻手黒川線3期道路築造工事についての建設局長、財政局長とのやりとりを踏まえて、市長に伺いたいと思います。両局長の言うとおり、地元企業参入のためにでき得る限りの分割発注を目指すということについては、我々議会側も望む方向でありまして、異議を挟む余地はございません。ただし、先ほど地方債の管理の中で触れましたとおり、厳しい財政状況にかんがみ、行財政改革を進め、その効果を原資として行政改革推進債を新年度予算案でも57億円の発行を予定しております。しかも、この行政改革推進債は公共施設の整備事業に通常の地方債とともに充てられるわけです。そうした中で、当工事案件だけで見ても、分割発注することにより1工事で1,000万円以上のコストアップが明らかになっているわけですが、こうした状況でも推し進めるというのであれば、分割発注による地元企業参入拡大がもたらす税源培養等を含めた経済波及効果などをしっかりと精査した上で、ある程度の論理性を持って事に臨むべきと考えます。この案件に対する市長の率直な感想と一括発注、分割発注に対するガイドラインのあり方について伺います。

○阿部孝夫市長 
分割発注についてのお尋ねでございますけれども、公共工事の発注に当たりましては、市内業者の育成や地域経済の活性化を目的として、可能な限り分離分割発注や共同企業体の活用などを行ってまいりました。今後も市内業者へ優先的に発注することを基本として、市内業者の受注機会の拡大に努めていきたいと考えております。以上でございます。

○浅野文直委員 
ちょっと時間がないんですけれども、今言われた方向性は、ですから、よく理解をしております。ただ、そこら辺にあいまいさがありますと、この案件は本来分割で出せるものじゃないかと思っても、一括の方が安いからと。また、違う案件に至っては、一括で出せるんじゃないかと思っても、地元育成のために分割でというようなすみ分けが非常に不明瞭なところがございますし、先ほど言ったとおり、どの程度までが地元企業のために許されるコストアップなのか。そういったものは道路建設なり建築物の築造なり、それぞれによっていろいろと違いが出てくるのかと思いますけれども、一律なガイドラインの策定は難しくても、それぞれのセクションにおいてある程度の線引きといいますか、見直し作業というものが必要であるというふうに、これは私はやはり、議会としては求めざるを得ないというふうにも思いますので、ぜひそれぞれにおきまして、今後、地元企業育成と税金が上乗せされてしまっても仕方がない部分、ここら辺の精査を強く要望いたしまして、私の質問を終わります。