平成16年決算審査特別委員会 9月30日
○浅野文直委員 3点について伺います。まず初めに、4款健康福祉費のうち5項1目老人福祉総務費におけるねたきり老人歯科診療補助金及び6項2目障害者福祉事業費中の心身障害児(者)歯科治療事業費補助金及び8項6目医療対策費中の歯科休日診療所運営費補助金について、健康福祉局長に伺います。
この診療3事業は、日曜祝日及び年末年始における診療や、一般の歯科医院での治療が困難な心身障害者の治療や寝たきり老人への訪問診療など、救急医療及び重要な福祉施策の一環として、社団法人川崎市歯科医師会の協力のもと、歯科保健センターなど4カ所にて医療、援護の充実を図ってきた事業であります。また、今後については、急速な高齢化や医療技術の発達などにより、こうした診療の機会を必要とする市民の増加は明らかであります。身近な方の中にも、こうした診療のおかげで助かっているという方々も多いのですが、それぞれの事業における近年の利用実績について伺います。また、診療を行っている歯科保健センターは開設後23年から17年と、どれも老朽化が進んでいます。単なる行政財産としてではなく、あくまでも医療機関として適切な施設管理・維持が必要と考えますが、伺います。
次に、関連質問として弗化物洗口について伺います。さまざまな口腔洗浄機器の開発や歯磨き習慣の普及啓発等にもかかわらず、日本人の虫歯は減っていないと言われています。また、虫歯の3大部位と言われる奥歯の溝、歯と歯の間、歯と歯茎の境目などを適切に保つことは難しく、歯磨きをしても汚れが残ったりしてしまうものです。特にこれが子どもに至っては、親の手で行っても難しいことであります。
そうした中、近年、世界じゅうの臨床データなどでも弗素の効果が認められ、海外では40カ国近い多くの国が弗素化した水道水を日常的に利用するなど、弗素利用は非常に高まっています。私も2年ほど前の、やはり決算審査特別委員会の中で、この弗素を利用したうがい、弗化物洗口の保育園、小学校等への導入を提案いたしました。また、その直後の昨年1月に厚労省からフッ化物洗口ガイドラインが示され、本市も各保健センター長あてまで通達をされたと思います。このガイドラインでは、弗化物応用による齲蝕予防の有効性、安全性、そして対象者は4歳児から14歳児が最も望ましいなどの記載のほか、弗化物洗口の実施方法などが示されております。有効性、費用、便益性などの復唱は避けますが、容易に弗化物応用ができる弗化物洗口を、市内保育園、幼稚園、小学校に導入したり、父母の方々に正しい知識を持っていただくための普及啓発が必要と考えますが、関係局長にそれぞれ伺います。
また、弗素洗口事業として、県が平成13年から川崎市内5保育園で行ってきたフッ化物洗口モデル事業は現在どのようになっているのか、さらに、川崎市歯科保健・医療・福祉推進協議会において、弗化物洗口について何か議論がなされているのか、伺います。
また、国の健康日本21策定を受けて、川崎市の地方計画版として、かわさき健康づくり21が平成13年に策定されました。2010年の目標年次に向けて間もなく折り返し地点となりますが、歯と口の目標値と現在の値について、健康福祉局長に伺います。
続きまして、避難場所に指定を受けている学校のガス設備について、関係局に伺います。昨年の予算審査特別委員会に続いての質疑となるわけですが、そのときは教育長から、経済性、利便性、管理のしやすさなどから、近年の学校改築に際してはLPガスから都市ガスに変更してきたとのことでした。そこで、経済性、利便性等の研究、協議も重ねた上で、防災対策室を中心に避難所としての学校のガス設備がどうあるべきなのか、議論を重ねて方針を定めるべきと指摘をし、検討していくとのことでした。最近は、異常気象や噴火や地震といった自然災害が顕著に見られるようになっております。さらに東海地震などもかなりの確率で近い将来の発生が予測されています。また、大地震を経験した都市では、復興に際しては、都市ガスからLPガスへの転換が非常に高い割合で進んでいます。これは震災のとき、都市ガスが火を噴き、火災の原因または道路破壊につながったことに対し、LPガスにおいてはほとんど無事故で、復旧も比べものにならないほど早かったからであると思われます。民間外食チェーン店や郵便局がLPガスで施設整備を図っているのも、そうした大きな要因からであります。
また、本市はLPガス協会と、災害時における応急救護用燃料の供給協力に関する協定を結び、さらに、本年度は料金の改定も行い、燃焼カロリーから計算すると、経済性においても十分なパフォーマンスを示すようになりました。管理についても、地中にバルブ管を埋設することにより、利便性、安全性も向上が図られています。しかし、今議会に提案された新設小学校のガス設備は都市ガスとのことでした。これは、危機管理室を初めとした関係局で協議の上で、川崎市は避難所としての学校においてもガス設備は都市ガスでいくとの決定に基づくものなのかどうなのか、また、これまでの協議内容、さらに危機管理アドバイザーへの相談はあったのか、総務局長、教育長に伺います。
続いて、鷺沼駅から聖マリアンナ医科大学病院間の路線新設について、交通局長に伺います。この件につきましては、たびたびお願いしてきたところでありますが、新設を強く願う通院者を初め、多くの区民の切実な要望であることから、質問をさせていただくものであります。聖マリアンナ医大病院は、北部地域の医療拠点として、多くの市民に利用されており、市民生活に欠くことのできない施設となっております。利用実数等は前回示しましたし、交通局でも資料を取り寄せて分析いただいているとのことですので、改めて数字は挙げませんが、大学病院年表に見る利用状況、さらに外来患者の宮前区内の内訳に見る鷺沼駅周辺の数はとりわけ多くなっています。しかし、現在、聖マリアンナ医大病院から田園都市線の駅を結ぶバス路線としては、溝の口駅、宮前平駅、あざみ野の3駅に3路線が運行しているものの、市内拠点駅の一つである鷺沼駅だけが聖マリアンナ医大病院へのバス路線がないのであります。鷺沼、小台、有馬、東有馬、野川などにお住まいの鷺沼駅利用者の方々も、聖マリアンナ医大病院へは入院あるいは外来で、多くの方が治療やお見舞い、また家族の付き添い等にも訪れておりますので、鷺沼駅からのバス路線新設は当然あるべきと考えます。そこで、改めて鷺沼駅から聖マリアンナ医大病院間のバス路線を新設する場合の課題や問題点について、伺います。
○井野久明健康福祉局長 歯科診療3事業の利用実績等についての御質問でございますが、初めに、歯科診療3事業の過去3年間の利用実績でございますが、寝たきり老人歯科診療事業では、平成13年度延べ674人、平成14年度延べ695人、平成15年度延べ636人、心身障害児者歯科診療事業では、平成13年度延べ3,562人、平成14年度延べ3,956人、平成15年度延べ4,093人、歯科休日診療事業では、平成13年度2,261人、平成14年度2,293人、平成15年度1,989人でございます。
次に、今後の歯科保健センターの維持管理についてでございますが、各歯科保健センターとも老朽化が進んでおり、近年、空調設備の補修など施設維持の改修工事がふえております。適正な医療を提供するためには、施設の維持管理は大変重要な事項であると認識しております。したがいまして、改修工事に当たりましては、その都度緊急性や安全性の確保を第一に考え、適正な医療を提供するという観点から対処しているところでございます。また、歯科保健センターの維持管理につきましては、今後も引き続き、川崎市歯科保健・医療・福祉推進協議会等の場で必要な協議をしてまいりたいと存じます。
次に、弗化物洗口の市内保育園への導入につきましては、薬剤の保管責任者、保管場所や、保育指導の中での職員の対応等の課題もあり、現在は5保育園で、川崎市歯科医師会の御支援を得ながらモデル的に実施しております。モデル保育園における父母への普及啓発につきましては、川崎市歯科医師会の先生から、毎年度実施前に弗化物洗口についての必要性、効果等について御指導をいただいているところです。その他の園におきましては、歯科健診時に、川崎市歯科医師会の御協力を得ながら、齲蝕予防の啓発に努めてまいりたいと考えております。
さらに、地域における普及啓発につきましては、厚生労働省からのガイドラインの通知を受けまして、本市の各区保健福祉センターにおいて、歯科保健指導・歯科衛生教育を行ってまいりましたが、今年度は、弗化物洗口を中心とした弗化物応用のリーフレットを乳幼児歯科健診時に配布し、家庭で行う弗化物洗口の情報提供を行う予定でございます。また、川崎市歯科保健・医療・福祉推進協議会におきましても、これらの課題について、日常的に協議検討をしております。
次に、かわさき健康づくり21における歯と口の健康の目標達成に向けての本市の進捗状況ですが、乳幼児期、学齢期につきましては、3歳児で虫歯のない幼児の割合の目標値82%以上に対し、平成15年度データ81.7%、3歳までに弗化物歯面塗布を受けたことがある幼児の割合の目標値60%以上に対し、平成14年度データ63.9%、12歳児の1人平均虫歯数の目標値1.4歯以下に対し、平成16年度データ1.55歯と、既に目標値を達成した項目もあり、順調に推移しております。平成17年度は、目標の到達度や社会情勢の変化に対応するため中間評価を行い、現在、評価に向けてのデータ収集及びアンケート等を実施しているところでございます。以上でございます。
○河野和子教育長 初めに、幼稚園及び小学校における弗化物洗口の導入と普及啓発についての御質問でございますが、初めに、弗化物洗口の導入につきましては、弗化物洗口が虫歯予防に有効な方法であることは十分認識しており、さまざまな角度から検討してきたところでございます。平成15年1月、厚生労働省よりフッ化物洗口ガイドラインが示されておりまして、それに基づいた学校での実施をするためには、学年や個々の成長に合わせた薬剤の量の調整が必要であること、学校歯科医等の指導のもと、安全面に配慮した個別の対応が必要となること、薬剤の管理上の注意事項の遵守など、実施上での課題がございます。しかしながら、弗化物洗口の効果等もございますので、今後は、小集団においての可能性につきまして検討してまいります。
次に、児童生徒の虫歯予防、口腔内の健康の保持・増進につきましては、弗化物洗口も含めまして、校長会や研究会等を通して、保護者への普及啓発を図ってまいりたいと考えているところでございます。
次に、新設小学校のガス設備についての御質問でございますが、学校のガス設備につきましては、これまでに学校運営の観点から、都市ガスの経済性、利便性、管理のしやすさ等により、都市ガス導管のインフラ整備が学校周辺になされている場合には、プロパン方式であった学校につきましても都市ガスを導入してきた経過がございまして、新設校につきましても都市ガス方式としているところでございます。また、防災面につきましては、日ごろから、総務局の危機管理室と避難拠点であります中学校の防災倉庫の設置を通して、協議、連携を深めているところでございます。御指摘のシステムにつきましては、今後、関係局と協議し、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○砂田慎治総務局長 災害時におけるガス設備の確保についての御質問でございますが、災害時に限定して考えた場合、都市ガスの供給が停止することが考えられますので、避難所及び仮設住宅等においては、分散供給型のLPガスの活用は有効な手段と考えております。しかしながら、学校における日常的なガス設備のあり方につきましては、これまで、教育委員会、まちづくり局のほか、LPガス協会を交えて検討を行ってきたところでございますが、御指摘いただきましたとおり、LPガスの状況の変化もありますので、さらに関係局と協議を重ねてまいりたいと存じます。以上でございます。
○小玉孝夫交通局長 バス路線の新設についての御質問でございますが、鷺沼駅から聖マリアンナ医科大学病院間にバス路線を新設する場合の課題、問題点といたしまして、1つには、鷺沼駅バスターミナルに新規に入り込む余地がないという物理的制約がございます。2つには、御指摘の新路線が、宮前平駅と聖マリアンナ医科大学病院を結んでいる既設の宮05系統とかなりの部分が重複することから、採算性を確保するに足るだけの需要が見込みにくいということがございます。3つには、需要予測と関係することですが、高齢化、少子化等によりバス利用が減少傾向にある中で、市バス事業も厳しい経営環境にありますので、効率的な運行方法が求められるということがございます。したがって、これまでも、バスターミナルの確保についての関係機関との協議や、宮05系統の利用状況の推移と効率的な運行方法についての調査検討を行っておりますが、現時点では、具体化について見きわめることができないのが実情でございます。以上でございます。
○浅野文直委員 要望させていただきます。
まず、弗化物洗口でありますけれども、今後、リーフレットの作成やさまざまな協議の場で普及啓発を進めていくとのことでありますが、平成13年から行ってきて、昨年から県が打ち切っている、このモデル保育園での弗化物洗口事業、この後も歯科医師会によって継続をしていただいているわけでして、そこの参加率が大体90%以上、中には100%参加している保育園もあるわけでありまして、啓発と実行段階が必ずしも後先になる必要はないと考えます。逆に、同時の導入を図らないと、なかなか認識も効果も上がっていかないのではないかなと思います。保育園でできて小学校でできないということもないでしょうし、また、同じ市内の子どもであって、保育園で行って私立幼稚園では行わないというのもおかしいわけであります。ぜひ私立幼稚園を所管する県とも協議を進め、幼児、児童への弗化物洗口を進め、齲蝕防止につながるように進めていただけるような検討をお願いいたします。
次に、診療3事業ですが、3事業で年間延べ6,500人以上の市民が利用しているわけであります。先ほど申し上げましたとおり、これからさらに利用増加が見込まれます。ただし、一般の診療所においても、最近は訪問診療や送迎サービスを始めた歯科診療施設も出てきていますので、利用数の推移はしっかりと見ていかなければならないと思いますが、医療施設としての適切な整備、運営を要望いたします。
また、協力先から提出されている決算書等が余りに簡潔で、詳細が把握できませんでした。補助事業として税金を投入する以上、担当局はしっかり内容を把握できるような対応をお願いいたします。
関連しまして、副市長にお伺いしたいんですが、先日、副市長名で平成17年度予算編成方針、これが示されました。すべての事業に対して5%の削減を指示する内容であります。聖域とすべきとは思いませんけれども、この手の事業については一律の削減というのではなく、サービスの質、量の確保を目指した上で、管理費、維持費などの項目での見直しや、運営における協議の結果としての削減を導き出すべきと考えますけれども、東山副市長の考えを伺います。
次に、学校のガス設備についてでありますけれども、料金改定の時期が本年でしたから、今回の新設校への検討は間に合わなかったかもしれない。しかし、協議の末こうなったという経過は見られませんでした。しかも、打ち合わせ中に、災害時は教室や給食室の開放は考えていないので、一般学校施設でのLPガスは必要はないのではないかという意見がありました。130万人を抱える都市が、災害のときに本当に給食室や教室は開放する必要がないというスタンスのままで対応できるんでしょうか。最近起きた地震や洪水のときに、体育館から仮設から教室からもういっぱいで、次から次に学校を渡り歩くというシーンがニュースで何回も報道されてきているんですね。そういう状況を見ていた上で、そうした感覚で整備をしていくというのが、もしもに備えての整備に当たる感覚として許されるのかなという気がいたしました。今後、学校改築、新設等の契約に際して方向性が決まらぬままの設計を提案がないように、今後、関係局とも早急な検討をして結果を出していただけるように要望をいたします。
次に、バス路線の新設でありますけれども、路線新設に当たっては、バスターミナルや需要、採算性といった問題点があることはわかりますが、有馬・野川周辺地域は鉄道不便地域でもあり、また、高齢化の進む中で地域の足を確保するという観点からも、当地域における市バスの果たす役割はすます増大してきております。そこで、一歩進んだ検討を行う必要があると考えます。今後の対応について改めて伺います。以上です。
○東山芳孝副市長 来年度の予算編成方針に関連してのお尋ねでございますけれども、平成17年度の予算編成におきましても、引き続き厳しい環境が予想されておりまして、全庁一丸となっての行財政改革の取り組みが、なお一層強く求められているところでございます。
こうした中で、平成17年度予算編成につきましては、限られた財源を、重点的、効果的に配分するため、スクラップ・アンド・ビルドを基本とするとともに、創意と工夫を凝らし、事業手法の見直し、事業間の調整を図るなど、徹底した経費の節減に努めることといたしました。こうしたことから、御指摘の事業も含め、政策的経費及び投資的経費につきましては、ただ単に一律に事業を縮減するのではなく、所管局が各事業の優先度、重要度を自主的に判断した上で、一般財源ベースで前年度予算比マイナス5%の要求基準としたところでございます。以上でございます。
○小玉孝夫交通局長 バス路線の新設についての御質問でございますが、鷺沼駅から聖マリアンナ医科大学病院間にバス路線を新設する場合の課題、問題点に対する今後の対応といたしまして、1つには、バスターミナルの確保でございますが、交通事業者だけでは解決が困難な問題でもありますので、現在行っている関係機関との協議をさらに進めてまいりたいと存じます。2つには、需要の確保でございますが、聖マリアンナ医科大学病院には既に複数のバス路線が接続されておりますので、こうした既設競合路線や他の交通手段との役割分担を踏まえながら、需要予測調査を行う必要があると考えております。3つには、効率的な運行方法でございますが、路線新設以外の方法として、既設の宮05系統を延長することも考えられますが、路線延長が長くなることによる運行効率の低下や、既存運行区間のお客様への影響などもあわせて検討する必要があると考えております。いずれにいたしましても、このような課題、問題点の協議検討の進捗に合わせまして、具体化の可能性を探ってまいりたいと存じます。以上でございます。
○浅野文直委員 健康福祉局長、今、副市長の答弁を聞いていただいたとおり、一律に事業費を縮減するのではなく、各事業の優先度、重要度を自主的に判断した上で、一般財源ベースで前年度予算比マイナス5%の要求基準なんだということですので、この事業は補助金という位置づけですけれども、国から我々が行わせられる国庫負担的な、本来我々ができればいいんでしょうけれども、委託的にやっていただく部分が多々あって、やっていただいていまして、特に利用者の方々は少数かもしれませんけれども、そういう方々に影響の出ないように、こういったところで診療を受けないとなかなか受けていただけないわけですので、そういう影響が出ないように、しっかりと検討いただいて、お願いできますように要求いたします。
交通局長、鷺沼駅から聖マリアンナ医大病院までの路線なんですけれども、ぜひ早急なる協議、調査、検討をしていただきまして、路線新設、それがすぐにできないようであれば、既存路線の延長による当面の対応でも、とにかく今、不便な思いをしていらっしゃる通院している方々を一刻も早く救うためにも、迅速な対応、前向きな検討を強く要望いたします。以上で終わります。