○31番 浅野文直 おはようございます。私は、自由民主党川崎市議会議員団を代表して、平成15年第5回定例会に提案されました諸議案並びに市政一般について、伺います。
初めに、11月9日に施行されました第43回衆議院選挙の結果を受け、同月19日に第2次小泉内閣が発足いたしました。この選挙について、社会は2大政党制への選挙あるいはマニフェスト選挙、政権交代選挙等の形容詞をかぶせておりましたが、残念ながら有権者の関心は全国的にも低調で、いわゆる無党派層の足を投票所へ運ばせるほどの力にはなりませんでした。国の内外を問わず、政治、経済、社会的にも重要課題が山積している中で、国民の政治への参加意識が先細ってしまわないのか憂慮いたしますが、市長の率直な感想と対策について伺います。
さて、国際社会では、イラク国内に限らずトルコにまでイスラム過激派の自爆テロが多発する中、去る11月29日には、イラク北部のティクリートで我が国外務省の奥克彦参事官と井ノ上三等書記官がテロと見られる凶弾の犠牲となりました。我々も痛恨のきわみであり、御家族初め関係者に哀悼の意を表すとともに、心から御冥福をお祈りいたします。アルカイダ等の地下組織は、アメリカ合衆国との同盟にある我が国へのテロ攻撃まで表明しております。さらに、6者会談の再開も重要な外交日程に上がっており、特に拉致事件を抱える本市にとっては早急な解決が望まれます。この点について、本市としての認識と対応について伺います。
さて、国内に目を向けますと、悲喜こもごもの話題があります。皇室では、皇太子御夫妻の御令嬢敬宮愛子様が12月1日めでたく満2歳の誕生日を迎えられ、その愛らしさが国に喜びをもたらしております。一方、47歳の若さで急逝された高円宮様が先月21日に1周忌を迎えられ、その悲しみのいやされぬ中で、久子未亡人が回顧録を出版されました。国民に身近な皇室のあり方を実践されてきた故高円宮様のお姿をしのび、ここに謹んで哀悼の意を表する次第であります。
本市の中では、サッカーの川崎フロンターレが僅差でJ1リーグへの昇格ができなかったことは、大変残念であります。来年の活躍を心から期待するところであります。
また、川崎市名誉市民の彫刻家である圓鍔勝三氏が97歳で逝去されました。同氏は、昭和48年に第2回目の川崎文化賞に輝き、JR川崎駅構内に「みのり」「いこい」「しらべ」の3作品が展示されたほか、稲毛公園の「平和の塔」や教育文化会館の「舞台」等の作品が市民に愛されております。そのすぐれた功績をしのび、心から御冥福をお祈りいたします。
さて、川崎には世界的頭脳の持ち主も数多く在住しております。今秋の褒章で紫綬褒章の栄誉に輝いた藤嶋昭氏は本市の教育委員でありますが、専門は酸化チタン光触媒という先端技術の世界的研究者であります。この技術は抗菌作用があり、酸化チタンの表面に付着した物質や菌類は光に当たると酸化分解してしまうというもので、抗菌タイルや空気清浄フィルターなど実用性が高く、1兆円産業になるとも予測されております。このため、昨年の小柴昌俊博士や田中耕一さんに続き、今秋にもノーベル賞の受賞が期待されていたほどであります。そこで、同氏の研究を後押しするためにも、国際的な表彰の前に本市から何らかの表彰をすることが考えられないか、市長に伺います。
続いて、市政一般について順次伺います。川崎市新総合計画の策定について伺います。今回の計画は、本市の将来像と大都市におけるまちづくりの基本方針を示す、最も重要な役割を担っています。したがって、計画策定に当たっては、財政の現状と今後の社会情勢の推移など、さまざまな変化を想定することが重要であり、特に、昨年スタートした行財政改革プランの進捗状況の分析と評価は、計画策定の基礎になると考えます。そこで、本市の財政再建と市民が求める質の高いサービスの提供を再構築するため、行財政改革プランと新総合計画との組み合わせについて、伺います。
また、学識経験者で構成する策定委員会に加え、公募市民による市民会議の2つの部会を設けて幅広く意見集約する方法を取り入れておりますが、別に市民意見を直接聞く会合として4回にわたるタウンミーティングが行われました。その会場で出た主な市民意見を伺います。さらに、こうした市民意見を新計画にどのように反映していくのか、伺います。
次に、新総合計画に関連して、川崎縦貫高速鉄道について伺います。まず、新総合計画を策定するに当たっては2010プランをどのように総括したのか。また、2010プランで示された5つの基本方向については継承するのか、伺います。また、2010プランと新総合計画におけるネットワーク型交通幹線網の整備について変更があるのか、伺います。また、タウンミーティングにおいて市長は、新総合計画で、地下鉄事業は将来の夢として書いておくと発言したとのことですが、その真相を伺います。
加えて、市長は事あるごとに、地下鉄は経済状況と財政状況がよくならないとだめだと発言しております。将来の川崎市の骨格となる都市基盤整備は、現在の経済状況にだけゆだねるべきものではありませんが、市長の見解を伺います。
さらに、南北に細長い地形の本市にとって、地下鉄事業は都市基盤の根幹となるものであり、新総合計画策定までには事業のあり方を明確にすべきと考えますが、伺います。
また、先日、高速鉄道建設本部の組織縮小、人事異動が行われましたが、時のアセスを初め、着工準備へ向けた組織体制については外部招集職員を含めてどのように考えているのか、見解を伺います。
次に、本市を会場として開催された第44回八都県市首脳会談について伺います。市長は主催者として座長を務めましたが、初めに、このたびの会談の概略及び感想を伺います。また、松沢神奈川県知事から、緑の保全及び創出に関して県民に増税を求める、水源環境税の導入を踏まえた説明が示されたとのことであります。市長の所見を伺います。あわせて松沢県知事から、首都圏連合創設に向けた提案が出されたとのことですが、各首長はどのような見解を示されたか、会議での議論の中身を含めて伺います。
また、八都県市で環境や道路行政など、広域的な対応が求められる課題が山積していることは周知のことであります。そのため、関係自治体が共同で取り組むテーマ、喫緊の課題について議論を深める過程で共通した行政手法をとり、さらに広域連合の可能性を求めるのが筋道と考えます。しかし、まず組織ありきの姿勢は余りにも早計であり、提案として疑問を抱かざるを得ません。政治的パフォーマンスとして受け取られても仕方のない提案に映りますが、市長の率直な見解を伺います。
次に、教科書採択制度について伺います。今後の予定として、平成16年度は小学校が、平成17年度には中学校が、教科書の採択見直しが行われます。そこで伺いますが、前回の平成13年度採択のときに、文部科学省並びに県教育委員会から採択に関する指導があり、本市においても制度の見直し及び採択委員会規約の改定が行われたと聞きますが、そのときの指導内容と新制度の概要並びに規約改定の要点を伺います。
次に、会議の透明性を高めるためにも、採択委員会の会議を公開とすべきと考えますが、伺います。また、会議録及び採択、不採択にかかわらず、委員会での検討経過及び個々の教科書の評価表公開についても伺います。次に、教科書採択に当たり、最終権限は教育委員会にあるわけですが、その権限と責任について明確にお示しください。
次に、教員人事権の区長移譲について伺います。横浜市は、これまで市教育委員会が一括して行ってきた市立学校の運営管理や教職員人事権を区長に移譲する方針を固めたとのことであります。これには、指導力不足など問題のある教師の迅速な担当がえや地域の特性に応じた教育、学校の統廃合から学区変更策が円滑に進めやすくなるというメリットがあると言われております。市長は、以前から区長への権限移譲を唱えておりますが、本市においても、横浜市のような教職員も含めた人事権の区長移譲を考えているのか、伺います。また、地方教育行政法との整合性についても伺います。
次に、入学式、卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について伺います。学校儀式での国旗と国歌、つまり日の丸、君が代の取り扱いは、戦後の長い間、教育現場で批判と対立を招いてきました。しかし、平成11年8月に国旗及び国歌に関する法律が成立し、公立学校の儀式では完全導入が決定し、文部科学省もその旨通知を出しました。本市もこの通知を受け、小・中・高等学校を含むすべての学校で国旗掲揚と国歌斉唱が実施されているとのことであります。
そこで伺います。教育委員会は、児童、生徒及び保護者に対して、国旗及び国歌をどのように認識させたのか、また、国旗、国歌を尊重する気持ちを育てるために、教育現場でどのような指導をしてきたのか伺います。
次に、教育委員会は教職員に対し、学校儀式での国旗掲揚と国歌斉唱の指導の意義について、どのように説明し理解を求めたのか、伺います。また、教師は教科に取り組む職務上の責任を負うこととなりましたが、これを拒否した場合、あるいは式典に参加しないことで生徒指導を怠った場合に、教育委員会はどのような指導を行うのか、教職員の指導について具体的に伺います。
一方で、東京都では本年10月に、入学式、卒業式における国旗掲揚、国歌斉唱に関する実施方針を明文化しておりますが、これについて教育委員会の所見を伺います。本市は同じような実施方針をつくることについて、どのように考えているのか、検討の用意があるのかを伺います。
次に、市政アドバイザー制度について伺います。生活関連産業や施設整備を核に雇用を創出する方法を市長へ提言する目的で、本市初の市政アドバイザー制度が創設され、内閣府特命顧問で慶應大学の島田教授が委嘱されました。市政アドバイザー制度の創設に至った経過及び人選並びに行政機関としての位置づけについて伺います。あわせて、今後想定される具体的な検討課題と国との協調関係を背景に、施策の構築を目指す考えなのか伺います。また、市長は市政アドバイザー制度導入の記者会見で、ケアつき高齢者住宅安心ハウスのネットワーク化に関するモデル事業を川崎区で展開する意向を明らかにしたとのことです。その目的、施策内容、経済波及効果及び周知の方策について伺います。また、既存の諸制度との整合性についても見解を伺います。
次に、川崎市敬老特別乗車証交付事業について伺います。11月19日に健康福祉委員会で、請願第16号、敬老パス有料化に反対し、存続を求めることに関する請願の審査が行われ、その際に健康福祉局から見直し案として、フリーパス、ワンコイン併用方式が提示され、来年3月に条例化を目指すことが示されました。しかしながら、有料フリーパスを基本としながらも、その料金体系の根拠を明らかにすることもできず、また、有料化による今後の事業費節減効果を明示することもできないなど、審査内容に不備があったと指摘せざるを得ず、同時に、何のための審査であったのか疑問を抱かざるを得ません。
そもそも見直しに当たっては、昨年9月に発表された川崎市行財政改革プランでは、公平性の観点に立った受益と負担の適正化ということから応能制と発表されましたが、その後、ワンコイン方式、そして今回はフリーパス、ワンコイン方式と、わずか1年余りの間に最も重要な骨格部分が3回も変更されておりますが、その検討経過について、市民サービスの適正化と負担の考え方もあわせて伺います。
また、さきの見直し案発表の際に、公営バス事業について新たな支援策を講ずると発言されておりますが、その内容について伺います。さらに、公営バス事業と民間バス事業のあり方を含めた市内の交通体系のあり方について、どのように考えられるのか、伺います。また、9月議会での我が党の代表質問で、当事者である老人会等の意見及びホームページを開設し、幅広い市民の意見を伺うとのことですが、いまだに講じた様子が見受けられません。市民説明会の開催や市民意見の集約についてどのように考えているのか伺います。
次に、事業系廃棄物の収集と有料化について伺います。初めに、さきの9月議会で改正された廃棄物条例についての事業者向け説明会が11月7日まで行われなかった理由について伺います。また、条例改正の内容について、業種別団体への事前説明等はどう行ったのか伺います。例えば生鮮三品の小売業者や生ごみの出ない業界、あるいは業種が混在している商店街等への具体的な事前アプローチを行っていないようですが、伺います。
次に、福祉関連施設等への説明はどのように行ったのか、事業種別に廃棄物に大きな違いがあるので、説明もそれ相当の内容が求められますが、どのように対応したのか、また今後について伺います。
条例改正の委員会審査では、福祉関連施設にはさまざまな形態があり、厳しい運営実態もあるので、新たな対応、措置も必要と考えている。現在、福祉関連施設の内容も精査し、現行の減免制度にかわるものなどを関係局と協議していると答弁していますが、その目標とする姿を伺います。
かつて、消費税の導入以前には電気及びガス税について、1年間の還付方式も行われていました。本市では、今下水道使用料について、水道料金とは別納付の制度を導入しています。福祉関連施設に対する行政の扱い方が縦割り的では、市民は納得できないところがあります。福祉施設での給食設備を派遣社員で行っていても、施設利用者は直営と同じ処遇を受けるのですから、施設規模ではなく利用者1人当たりの廃棄物排出量として扱うべきであり、この点についても明確に示してください。
次に、わくわくプラザについて伺います。放課後に在宅監護が困難な小学校児童について、児童福祉法の中に正式に組み込まれた放課後児童健全育成事業の一環として、本市はわくわくプラザ事業を展開いたしました。その利用児童は登録制であり、放課後時間に保護者等が在宅しない日だけ選んでもよいという仕組みであります。設置場所は小学校の余裕教室を利用したり、敷地内に簡易建築で別棟を設けるなどの整備を行い、旧来の都市児童健全育成についての通知によって設置していた留守家庭児ホールを組みかえた点が特徴であります。また、登録すれば利用日数が少なくてもよいという全児童対象にしたことも従前と異なりますし、運営管理も委託方式にしたことは、行政のスリム化の点からも英断であります。
そこで、4月から発足して現在までの状況について何点か伺います。まず、改めて主たる委託先を財団法人かわさき市民活動センターに決定したいきさつを伺います。あわせて、委託基準についても明確にお示しください。
次に、学校敷地内に別棟で整備したのは何カ所か、学校の余裕教室の転用事例数及び設置階層別の数、バリアフリー対策の状況をそれぞれ伺います。
次に、利用に当たっての規定はどのように引き継がれているのか、また、要綱、細則に関する添削があれば具体的に示してください。特に、安全管理と児童の活動及び家庭連絡については、信頼関係の上に立った役割分担が必要であり、どのような基準があるのか伺います。また、わくわくプラザの個別な課題と解決法についても伺います。
次に、テロ対処に関する図上訓練について伺います。化学剤による大規模テロが本市で発生し、多数の死傷者が出たとの想定で、先日、本市及び内閣官房危機管理センター、県総合医療会館の3カ所を会場に図上訓練が実施されました。訓練の形式は、初めから発生場所や死傷者数など訓練のシナリオを知らせないブラインド訓練、つまり目隠し訓練という厳しい方式を採用したとのことです。この高度訓練について、本市が会場となった理由、訓練に参加した公的、私的機関の概要及び訓練内容、自衛隊との連携や、訓練全体を通じた市長の感想を伺います。
次に、地下室マンション問題について伺います。本市でも地下室マンションの紛争が発生しております。この件に関して歯どめをかけるため、同じ問題を抱える川崎市、横浜市、横須賀市の3市が指導行政主管者による連絡会議を発足させ、会議を重ねているとのことですが、これまでの会議の内容と手ごたえ及び今後の連絡会議の方向性についてお伺いいたします。また、横浜市では、学識経験者による、斜面地を利用した地下室マンション問題研究会を設置し、仮称斜面地における地下室建築物の建築及び開発の基準に関する条例素案を策定していると聞いております。さらに、横須賀市においては、現在検討中ではありますが、2004年度中に策定を目指している仮称土地利用調整条例の中に、地下室マンションの問題も反映できると期待しているとのことであります。
本市においては、阿部市長が7月に国に対して、地下室マンション問題で、建築基準法の地下容積率に関し、地方の状況に応じて選択できるようにと要望書を提出いたしましたが、その後の状況についてお伺いいたします。また、市長は8月に、3市の会議で行政としてできる範囲のルールを定め、快適なまちづくりに生かしたいとのコメントを出しておりますが、地下室マンションにかかわるルールづくりについて、例えば住民相談窓口とか市民意見を募るなど、具体的にどのように取り組んでいくのか、その基本的な姿勢についてお尋ねいたします。
次に、ディーゼル車対策の効果及び補助金について伺います。本年11月に本市が当番で開いた八都県市首脳会議で、ディーゼル車排出ガス対策に取り組んだ八都県市の成果を踏まえて、政府に対し全国的に積極的な推進を図り、より一層の地球環境改善に向けて取り組むことというアピールを出しました。そこで伺いますが、本市において10月から実施されたディーゼル車対策について、現在どのような効果が上がっているのか、評価を含めて伺います。
続いて、川崎市ディーゼル車対策事業助成金の交付状況について伺います。本市は、本年10月から施行されたディーゼル車排気ガス規制に不適合となる車両を改善する費用のうち、DPF方式は50万円、酸化触媒方式は8トン以上の車両が20万円、3トン半以上8トン未満は10万円を限度に補助金を交付することになりました。しかしながら、市民の間から、申請してから助成金交付までの時間がかかり過ぎ、会社の運転資金にも支障を来すという事例の相談も数多く寄せられております。そこで、交付申請から交付までの事務フローについて伺います。
また、事務手続上、車両の保有台数にかかわらず、1社につき1回の申請にするよう指導していることも時間のかかる要因となっていると思われますが、あわせて伺います。また、八都県市指定PM減少装置装着ステッカーのにせものが出回っていると聞きますが、こうした事例も含め、来年4月から実施を検討している罰則規定について、本市の考えを伺います。
次に、本市職員に対する市政モニター及び職員自身の評価について伺います。まず、両者の評価が全く正反対にあらわれましたが、その結果をどのように受けとめているのか伺います。次に、アンケートに対する回答率ですが、市政モニターは83%で職員が86%と、わずかに職員が3%上回っていますが、母集団を通分しますと差は全くないのと同じであります。そのことは、調査対象として選定された600人の職員は、一般市民と同じ意識でしか回答していないことの証明であります。つまり、みずからの仕事に絶対の自信と誇りを持っていれば、100%の回答であるのが当然で、そうした結果が出なかったことは、認識の甘さや気の緩み、惰性的勤務態度が顔を出したと受けとめますが、人事当局に伺います。しかも、職員は73%が「自覚がある」との回答では、市役所サービスのISO9001の認証などはほど遠い、見果てぬ夢に終わると考えますが、現状認識を伺います。特に、担当以外の業務に無関心との市民の評価は、縦割り行政の第一歩であり、少なくとも「何々の部署でお聞きください」程度の接遇が求められますが、伺います。
次に、議案について伺います。議案第127号、川崎市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定についてであります。この改正は、市民の生命、財産などを守るために、従来の防災対策にとどまらず、いわゆる危機管理全般について総合調整機能が発揮できるように、総務局所管とするものであります。その危機管理について我が党は、さきに発表した自民党重点施策でも、国民の安全の確保について具体的に方針を提示したところであります。地震はもとより、大規模停電や治療法が確立していないSARS問題にさらされている中で、早急に実効性のある危機管理体制を確立することは論をまたないところであります。そこで伺いますが、地域防災計画に対する考え方として、今申し上げたように、いわゆるNBCテロ対策などを含めての対策をお示しください。さらに、危機管理の観点から、地域防災計画の見直し等についてもあわせて伺います。
また、的確、スピーディーな情報連絡網の構築が求められますが、現在の防災無線はたびたびトラブルが報告されています。この際、改めて副市長を先頭に緊急対策会議や支援命令、情報収集にITを活用した整備も必要かと考えますが、方針を伺います。さらに、今回の条例改正に合わせて危機管理アドバイザーの設置の予定を示されていますが、その地位や職階、役割と人選の基準について伺います。
次に議案第133号、川崎市葬祭条例の一部を改正する条例の制定について伺います。今回の改正は、地方自治法の一部改正に伴って法制化した指定管理者制度を、本市の葬祭事業にも導入するものであります。これによって、住民サービスの向上、経費の節減、多様化するニーズへのより効率的、効果的な対応を目指したものと認識いたしますが、そこで何点か伺います。
初めに、霊柩車による運送業務を廃止することは、民間業者との価格差が約10倍と大きく、市民の負担増加を招きかねません。そこで、霊柩車による運送業務を含め、指定管理者に委託をできないのか、見解と廃止の理由についても伺います。
次に、葬祭場の指定管理者の選定に当たり、公募方式を採用するのか、その場合の指定管理者の選定基準並びに検討内容を具体的に伺います。次に、選定委員会は何段階ぐらい設置するのか、また、その委員構成と選定の日程についてもお示しください。
次に、かわさき南部斎苑、かわさき北部斎苑の2苑は別々の指定管理者を置かず、1つの法人、団体に委託をすると仄聞いたしますが、これによりどの程度の管理経費の縮減が図れるのか伺います。
次に議案第134号、川崎市小児ぜん息患者医療費支給条例等の一部を改正する条例の制定について伺います。我が国の医療制度は、すべての国民が公的な医療保険制度に加入し、いつでも必要な医療を受けることができる国民皆保険制度が採用されております。こうした仕組みは、世界最高水準の平均寿命や高い保健医療水準を実現する上で大きく貢献し、今日我が国の医療制度は国際的にも高い評価を受けてきたところであります。しかし、時代の趨勢の中で、高齢化の進展や年齢別人口構成の変化に伴い、医療保険財政が極めて厳しい状況にあることは周知のとおりであります。また、本市におきましても、今日まで国が提供する医療保険制度に加え、各医療費助成制度により、医療費の一部負担をしてまいりました。今回の改正の対象となる各種条例につきましても、市民救済に大きく貢献してきたことは本市の誇りでありますが、一方では、本助成制度が負担の公平性の観点から、さまざまな御指摘を受けてきたことも事実であります。
そこで、本市の取り組みについて伺います。まず、本医療費助成制度に伴う市負担額及び今回の条例改正により減額となる負担額について伺います。次に、今回の条例改正の理由及び小児ぜんそくを初め医療費助成の患者数が年々増加している中で、この時期に条例の改正が必要となる理由について伺います。
次に議案第137号、川崎市下水道条例の一部を改正する条例の制定について伺います。本市の下水道整備事業は、全市民へのサービス提供を目指して、最重要施策として近年の短期間に急ピッチで整備され、平成14年度末の人口普及率は98.2%にまで達しました。しかし、その反面で、平成14年度末で4,642億円という膨大な企業債未償還残高を計上しており、サービスの向上と継続性の確保と同時に、究極的な経営効率化を必要としています。そのため我々は、原理原則としては雨水公費・汚水私費及び受益者負担を基本としつつも、経営体制を含む今後のあり方を厳しく検証するものであります。
そこでまず、近年急速に整備が進められた本市では、他都市と比べ下水道使用料の市民負担について、政策的判断が大きくかかわってくるわけでありますが、長引く景気低迷で多くの市民が将来に不安を抱えるこの時期に、なぜ料金改定をするのか、市民の生活実態をどのようにとらえているのかを踏まえて、市長に見解を伺います。また、資本費算入率を65%から85%に引き上げるとした理由と、社会福祉施設等への減免措置についてはどこに政策判断の基準を置いているのか、あわせて伺います。
次に、今回の新財政計画は、専門委員の答申を踏まえた上で策定したとのことです。そこで何点か伺います。まず、下水道料金について、資本費算入率を20%と大幅に引き上げる提案をしてきましたが、資本費算入率をどういった段階を踏んで、いつの時点で100%にしようとしているのか伺います。また、今回の改定で、基本額と超過額に占める固定的経費のバランスはどう変化を見るのか伺います。また、改定下水道使用料の他都市との比較について伺います。また、累進型使用料体系については、大口使用者の使用水量が減少したときに使用料の大幅減収が容易に予想されるなど、以前から危惧され、ここ数年は実際にそうした傾向が顕著にあらわれています。累進度の見直しをどのように検証されたのか伺います。また、改正における大口使用者の影響についても具体的に伺います。
次に、経営の効率化についてであります。改正にかかわらず、これまでも随時質問に取り上げてまいりましたが、前回の財政収支計画における経営効率化策の主な内訳について伺います。
次に、企業債については、発行条件の改善や借換制度の改正により、大きく見通しも変わってまいりました。未償還残高の推移を伺います。また、一般会計繰入金の推移と見通しを、下水道事業会計への繰り入れと汚水処理補助金についてそれぞれ伺います。
次に、本市の下水道資産と施設や処理水、汚泥の有効利用をどのように図ってきたのか伺います。
次に、下水道が果たしている役割や当事業が直面している厳しい経営状況について、どのように周知を図り、料金改定に向けては市民意見が何らかの形で生かされているのか、また、料金改定をした場合はどんな手法で市民への周知と理解を図るのか伺います。
次に、今後のあり方についてであります。人口普及率が100%に近くなり、その上節水意識の向上や産業構造の変化を初め、どの要因を見ても下水道使用料の増収は見込めるものではありません。しかも、北部地域の雨水対策、南部地域の敷設がえなど、下水道事業に求められる使命と、それに伴う経費の増大は明らかであります。そこで、これからの下水道整備の計画と、建設から維持へと大きく役割を変えつつある本市下水道事業における組織体制の今後のあり方について伺います。
次に議案第147号、平成15年度川崎市介護保険事業特別会計補正予算並びに議案第161号、平成14年度川崎市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について、関連して伺います。平成12年度にスタートした介護保険制度ですが、現在、本市の高齢化率が13.7%で、1号保険者数が17万8,000人を上回り、第3期保険料基準額年度の当初年度に当たる平成18年度では、高齢化率は15%に達すると予測されています。本市も著しい高齢社会の到来に対応できる福祉社会の構築に向けて、市民ホームヘルパー大作戦など可能な限りの施策を展開してきました。
しかし、現在、要介護者のケアプランを作成するケアマネジャーが不足しており、せっかくできた介護保険でのサービスが受けられないといった苦情が、川崎南部地区で数多く寄せられています。しかも、1人のケアマネジャーが受け持てる人数を50人標準とする一方で、実際には90人近くを担当せざるを得ないのが実情であります。ケアマネジャーも対象者が多数になると、仕事はプランの作成だけでなく、巡回、訪問する時間もなく、肉体的、精神的にも限界に達しており、早急な解決策を求める声が日増しに高まっています。本市行政としても、介護保険料の徴収にふさわしい介護サービスの提供に向けた取り組みは当然の責務と考えますが、ケアマネジャーの不足に対してどのような対応を図られてきたのか、また、現状をどのように把握し、対応策を考えているのか、ケアマネジャー増員方策についてもあわせて伺います。
次に議案第151号、平成14年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定について伺います。このたびの平成14年度一般会計の歳入決算額5,286億9,300万円に対する歳出決算額5,246億7,800万円、差引額は約40億1,500万円が計上されています。この額から積立金を除いた実質収支額は4億200万円余りとなった結果、依然として厳しい決算内容となっております。特に収入未済額は254億5,860万円にも達し、市税だけでも149億3,697万円が収入未済の状況となっています。多額の市税滞納に対する分析、滞納理由の把握、過去の取り組みと改善効果について、見解と対応を伺います。
また、市債のうち対前年度決算額では、臨時財政対策債が91億3,500万円、減収補てん債が17億3,300万円増加しております。これでは臨時財政対策債への依存度が増す傾向が依然として改善されていません。昨年9月の行財政改革プランでは、平成21年度までに収支の均衡を図るとされていますが、臨時財政対策債の活用がなければその目標を達成することができない反面、逆に借金が後年度へ先送りされるだけです。言いかえれば、プライマリーバランスの均衡を図る過程で、債務処理の進行と歳出構造の見直しを並行して強力に実施せざるを得ないと考えますが、改めて市長の見解を伺います。
また、歳出決算のうち諸支出金決算額は807億円と計上されていますが、企業会計に対する基準外繰出金は約150億円にも達しています。この基準外繰出金の性格は、本市の歩んできた政策を色濃く反映しております。その措置に対する見解と今後の取り組みについて伺います。あわせて、平成16年度予算の編成に向けて諸支出金の性格と位置づけをどのように認識し、改善されるのか、来年度予算に対する市税収入の見込み額もあわせて伺います。また、本市では平成10年度決算より国の基準に準拠したバランスシートを作成しておりますが、データの経年比較を踏まえ、初めて決算を上程された市長の評価及び見解を伺います。
国は、本年6月に経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003を閣議決定し、国庫補助負担金、地方交付税、税源配分の見直しに関して、三位一体で改革を進めるとしています。政府の来年度予算編成では、現在1兆円の補助金削減に向けた議論がなされていますが、実現された場合の本市に与える影響並びに予算に想定される可能性について、伺います。あわせて、税源移譲を求める取り組みと今後の考え方について伺います。
次に、人件費削減に向けた取り組みについて伺います。このたびの決算を精査すると、人件費比率が23年間連続して政令市トップを示し、依然として本市財政の硬直化を招く主たる要因となっています。改めて市長の見解を伺います。また、企業会計も含めた今日までの人件費削減に対する取り組みと職員の削減数並びに効果について、伺います。あわせて職員給与の評価制度の導入も考察した人事評価制度について見解を伺います。
以上で質問を終わりますが、答弁によっては再質問をいたします。(拍手)
○議長 坂本 茂 市長。
〔市長 阿部孝夫登壇〕
○市長 阿部孝夫 それでは私から、ただいまの自民党を代表されました浅野議員の御質問にお答えいたします。
第43回衆議院議員総選挙の結果等についてのお尋ねでございますが、御指摘のように、今回の総選挙は、各政党とも具体的な政策とその達成目標等を掲げた政権公約やマニフェストを有権者に示し、21世紀初頭の国の政治、経済、社会のあり方を問うとともに、分権時代にふさわしい新たな自治体像をどのようなものとするかを問う重要な選挙であり、有権者の高い関心を呼ぶものと期待いたしましたが、結果として投票率は伸び悩んだところでございます。
選挙は、市民が政治に参加する最も重要かつ基本的な機会であり、積極的な投票参加は民主政治の発展に欠かせないものと考えております。今回の選挙結果につきましては、さまざまな評価がなされておりますが、本市といたしましては、投票率の低下を防ぎ、有権者の政治、選挙への意識の高揚を図り、民主政治の基盤である選挙への関心を高めるべく、引き続き努力していく所存でございます。いずれにいたしましても、市内から選出されました国会議員の皆さんには、本市の発展のために御尽力、御協力をいただきたいと考えているところでございます。
次に、拉致問題等に関連したお尋ねでございますが、現在も世界の各地域で紛争やテロ事件が起こっており、このような国際情勢に私も大変憂慮しているところでございます。平和を希求することは市民の共通の願いであり、世界各国が外交努力と最大限平和的な政策に努めることが重要であると考えております。拉致問題につきましては、本年8月27日に北京において開催された6者協議においてこの問題が提起され、有意義な協議がなされたと伺っております。6者協議の再開を願うとともに、拉致問題を含む国際問題が国際社会の協力のもと、平和的な解決がなされますよう願っているところでございます。
本市で活躍をしている方への表彰についてのお尋ねでございますが、本市在住で教育委員でもあり、神奈川科学技術アカデミー理事長でもある藤嶋先生が2003年のノーベル化学賞の有力な候補者として、受賞の期待が高まり、私もその発表を楽しみに待っておりました。新聞でも報道されましたとおり、藤嶋先生の研究は、半導体の一種の酸化チタン光触媒の発見から実用化に結びつけ、殺菌効果や空気清浄化等に、今後もその応用範囲がますます広がり続けると言われております。すべての人が健康に天寿を全うする、それが科学者の本命である、という藤嶋先生の言葉にも、先生の科学者としての高邁な精神を見る思いがいたします。こうした藤嶋先生に対しまして、川崎市の誇りとしてどのような顕彰が一番ふさわしいのか、検討を進めてまいります。
次に、新たな総合計画に関するお尋ねでございますが、初めに、行財政改革プランと新たな総合計画の関係についてでございますが、右肩上がりの経済成長が終えんし、総人口が間もなくピークを迎え減少の時代に入る一方で、少子高齢化が一層進行するなど、我が国の社会経済の環境は大きく変貌しております。新たな総合計画につきましては、このような大きな環境変化に的確に対応し、今まで進めてまいりました施策の再構築やその実施手法の転換が重要であると考えております。
こうした基本的な考え方は行財政改革プランと同様のものでございまして、改革プランでは、厳しい社会経済状況のもとにおいて、市民生活を守り、川崎に活力を取り戻していくために、社会環境の変化や時代状況に的確に対応しながら、施策や事業の妥当性や有効性、効率性、手法などのあり方を検証し、再構築に取り組むことを明らかにしたものでございます。新たな総合計画の策定に当たりましては、こうした改革プランの基本的な考え方を踏まえながら、川崎の目指すべき方向や、将来に向けてどのような取り組みや施策が必要であるかを明らかにするとともに、その実現手法につきましても実効性の高いものを目指してまいりたいと考えております。
さらに、新たな総合計画に向けて重視してまいりたい項目を申し上げますと、まず1点目といたしまして、一刻も早く厳しい財政状況を克服し、本市の財政基盤を確かなものとするため、現在取り組んでいる行財政改革をさらに徹底して推進するということでございます。2点目は、市民が生き生きと活動し、互いに支え合いながら、地域社会の主役として地域の課題を解決していくような仕組みを検討し、その内容を新たな計画に盛り込みたいと考えております。3点目は、市民生活を守り発展させるためにも、本市経済の再生に向けて、本市の潜在的可能性を的確に引き出すことでございます。4点目は、川崎市の自治体としての、また、地域社会や市民としての誇りを表現することでございます。
次に、タウンミーティングでの市民意見とその新たな総合計画への反映方法についてでございますが、タウンミーティングに参加された市民の方々からは、各区の地域特性を生かしたまちづくりの重要性や市民主体のまちづくりを推進する仕組みづくり、市を縦断する交通基盤の整備の必要性、緑の保全対策など、さまざまな御意見をいただきました。こうした御意見は、いずれも新たな総合計画における大変重要な課題であると認識いたしておりますので、事業の必要性や社会環境の変化を踏まえながら、新たな計画に十分反映させてまいりたいと考えております。
次に、地下鉄事業に関するお尋ねでございますが、過日のタウンミーティングにおきましては、地下鉄事業が本市の縦方向の幹線交通軸の整備にとりまして重要課題であるとの認識に立ちながら、現在もなお国の三位一体改革の方向性が不透明であることや、本市財政に好転の兆しが見られないことから、このような状況が続いていくならば、新たな総合計画の策定段階では、条件が整えば実施していく事業として位置づけておきたいとの思いをお示ししたものでございます。
都市基盤等の形成につきましては、長期的視点に立って判断すべきものと考えておりますので、今後における財政収支フレームを策定するなどにより、財源的な裏づけを重視しながら、夢のある総合計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、八都県市首脳会議についてのお尋ねでございますが、初めに、会議の概略についてでございますが、首都機能移転問題に関する意見、三位一体改革を通じた地方財政基盤の強化に関するアピール、緑の保全及び創出に関するアピール、ディーゼル車排出ガス対策の推進に関するアピールを決定するとともに、石油タンク火災等の防災対策の充実強化、青少年の健全育成に向けた取り組み、首都圏連合の設置等について、各首長からの提案など、活発な意見が交わされたところでございます。
次に、座長としての感想でございますが、政治経験が豊富な首長がそろい、さまざまな意見や新たな取り組みの提案などが出され、座長としての取りまとめには大変気を使ったところでございますけれども、今後の取り組み方針について合意決定が得られるなど、会議の主催者としては満足のいく会議であったと思っております。
次に、首都圏連合についてでございますけれども、地方自治法の広域連合制度を活用した組織の設置については多くの意見が出されましたが、首都圏における広域的課題の解決に向けて、これまで以上に広域連携を深める必要があるとのことから、現在の八都県市首脳会議のあり方を含め、今後、広域連携を強化するための検討を進めることが合意されたところでございます。私としては、地方自治法の広域連合制度を活用することも、広域的行政課題の解決に向けた取り組みとして一つの選択肢であると受けとめておりますが、神奈川県知事からの提案につきましては、首都圏における広域連携の強化に向けた議論のたたき台を提供するという趣旨であり、これを契機に、これまで以上に八都県市首脳会議が効率的、効果的な活動を行い、首都圏の再生に向けて重要な役割を果たしていくことを再確認できたことは、評価できるものと考えております。
なお、八都県市首脳会議終了後に神奈川県知事より、知事の諮問機関であります神奈川県地方税制等研究会から提出された、生活環境税制のあり方に関する報告書の内容について説明を受けました。今後、神奈川県としては、県民や市町村の意見を踏まえ、税制措置等の方向性を検討するとのことでありますけれども、私としては水道料金への上乗せについては反対であると、従来からの意見を申し上げたところでございます。
次に、教員人事権の区長移譲のお尋ねでございますけれども、現在、区役所におきましては、区民に身近な総合行政機関として、効率的で効果的なサービスを提供する拠点と位置づけ、区民の課題をみずから把握し、区民の視点に立って総合的な調整を行い、また、みずからの独自予算も活用しながら、主体的に地域課題の解決が図られるようなシステムを構築していく中で、区長へどのような権限を付与するかを、行政職員の人事権の移譲も含めて検討を進めているところでございます。しかしながら、地方教育行政の組織及び運営に関する法律では、教職員の任命権は教育委員会に属するものと規定されておりまして、現状では、教職員の人事権を区長に移譲することにつきましては難しいものと考えております。
次に、テロ対処に関する図上訓練についてのお尋ねでございますが、今回実施いたしました訓練は、広域的でかつ訓練のシナリオを参加者に事前に知らせないブラインド訓練という実践的なものでございまして、想定される事態に対して、実効性、即応性のある危機管理体制の整備を進めていく上で、非常に有益なものでございました。
具体的には、平常時から対応マニュアルを整備し、万全の準備を整えておくことが必要であり、また、緊急の事態にあっては関係の機関と緊密に連携し、正確な情報の把握や、状況に即した適時適切な初動体制を機敏に確立することの重要性を改めて確認いたしました。テロ事件を含むあらゆる事態においても、救助や避難を必要としている市民を守るという重要な役割を有する本市といたしましては、訓練により得られました成果を、今後の危機管理機能の強化に十分に生かしてまいりたいと存じます。
次に、下水道使用料改定の実施時期についてのお尋ねでございますが、下水道は、快適な市民生活や産業活動を支える重要な都市の基盤施設であり、今後も引き続き整備を進めるとともに、市民の大切な財産であります下水道施設を適正に維持管理していく必要がございます。下水道事業では、雨水処理に要する経費については公費で負担し、汚水処理に要する経費については、事業の収入であります下水道使用料をもって充てることを基本といたしております。しかしながら、使用者の急激な負担増を緩和し、市民負担を軽減するため、平成14年度では、一般排水に係る資本費の一部に約65億円の補助金を一般会計から繰り入れております。
一方、一般会計におきましても、歳入の根幹であります市税収入の落ち込み、少子高齢社会の到来といった構造的な要因などにより、大変厳しい状況でございまして、下水道事業への繰出金が大きな財政負担となっているところでございます。また、下水道使用料を算定するための基礎となっております財政収支計画も、平成14年度末をもって終了しておりますので、下水道事業問題研究担当専門委員からいただきました経営に関する答申を踏まえ、下水道事業の財政基盤の確立と経営の安定化を図るため、新たな財政収支計画を策定したところでございます。
市民の皆様には御負担をおかけすることとなりますけれども、受益と負担の適正化を目指し、やむを得ず使用料の改定をお願いするものでございます。何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
なお、今回の改定に当たりましては、現下の社会経済情勢及び市民生活や地域経済へ与える影響も十分考慮し、使用料対象経費のうち一般排水に係る資本費の算入率を85%にとどめ、残り15%相当分につきましては、引き続き公費で負担するものといたしたところでございます。さらに、生活保護世帯等に対する使用料の減免措置を継続するとともに、公衆浴場に対する使用料についても据え置くなどの配慮もしたところでございます。
次に、債務処理と歳出構造の見直しについてのお尋ねでございますが、昨年の9月に公表いたしました行財政改革プランは、内部改革を初めとする行財政改革を徹底し、平成21年度には、減債基金からの借り入れを行わなくとも収支の均衡が図れる財政構造を目指すものでございます。それに向けまして、現在全庁を挙げた取り組みを進めているところでございますが、一方において、平成13年度から始まりました地方交付税に係る制度改正により、従来交付を受けておりました普通交付税が大きく減じられ、かわりに市債である臨時財政対策債が増加しております。
このことによりまして、市債の発行額が増加しておりますことは事実でございますけれども、行財政改革の推進に加え、さらに標準的な行政サービスを住民に提供するための必要財源であります臨時財政対策債の発行まで抑制いたしますと、市民生活に多大な影響を及ぼすことから、大変難しいものと考えております。したがいまして、現在進めております行財政改革プランに基づく取り組みを徹底的に推進することに全力を集中し、将来、収支均衡を図った後において、従来行ってまいりました財源対策であります財政健全化債の発行を見直すことに努めるなど、債務総額抑制へ向け積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、平成14年度決算などについてのお尋ねでございますが、平成14年度予算につきましては、就任後間もなく短期間で取り組んだ予算編成でありましたけれども、本市の置かれている財政状況は予想していたよりも厳しく、行財政改革の必要性を認識しながら、緊縮予算として編成したところでございます。この決算につきましては、前年度と比較いたしますと、歳出におきましては、給与改定や職員数の削減により人件費が減ったものの、高齢社会の進展などにより扶助費が増加し、また歳入におきましては、歳入の根幹となる市税収入が、経済の低迷などから法人市民税を初めとする多くの税目で減収となる中、財政調整基金のほぼ全額を取り崩し、ようやく収支の均衡を図ったという大変厳しい決算となりました。
また、バランスシートにおきましても、平成10年度分から、今回作成いたしました平成14年度分までを経年的に比較いたしますと、有形固定資産が毎年200億円から300億円程度着実に増加して、行政サービスの供給能力が高まっていることを示しておりますが、一方、負債合計の資産合計に対します割合は増加の傾向にございますことから、今後の状況を注視していく必要があると認識しているところでございます。今後の財政運営につきましても、大幅な経済成長が望めず、急激に財政状況が好転するとは見込めないことから、昨年公表しました行財政改革プランを着実に実行するとともに、徹底した事業の検証を推進していくことが必要であると考えているところでございます。
三位一体の改革が本市に与える影響などについてのお尋ねでございますが、平成16年度の国家予算編成に向けて、1兆円の国庫補助負担金の廃止・縮減と税源移譲を行うよう、小泉総理大臣から指示が出され、各省庁におきましては検討を重ねているところと伺っております。現時点では、廃止、縮減される具体的な国庫補助負担金や移譲される税目などが示されておりませんので、本市におけるその影響を今の段階で明らかにすることはできませんが、税源移譲に当たりましては、個別事業の見直し、精査を行い、補助金の性格等を勘案しつつ、8割程度を目安に移譲し、義務的な事業につきましては徹底的な効率化を図った上で、その所要の全額を移譲することとされております。したがいまして、今後とも行財政改革を推進し、歳出構造を見直し、国などからの依存財源に頼らずとも市民に安定的に行政サービスを提供できる、自立的な財政構造を構築しなければならないと考えております。
次に、税源移譲を求めるこれまでの取り組みなどについてでございますが、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003では、改革の基本的な方針が示されただけでありまして、その具体化につきましては、今後の国の予算編成や税制改正にゆだねられております。こうしたことから、税源移譲の実現に向けて、本市独自に、あるいは他の団体などとも連携して取り組んでおりますけれども、11月14日には指定都市共同で、国庫補助負担金の廃止・縮減に関する指定都市の提言を策定し、廃止すべき具体的な国庫補助負担金名と金額を挙げ、同時に国から地方へ税源移譲すべき金額を提言いたしました。こうした取り組みなどの成果といたしまして、11月18日の経済財政諮問会議におきましてもこの提言が取り上げられ、小泉総理大臣の1兆円の国庫補助負担金の廃止・縮減と税源移譲の指示につながったものと考えております。
また、三位一体の改革は平成16年度予算で完結するものではございませんので、今後につきましても、その動向を注視するとともに、地方への安易な財政負担の転嫁とならないよう、真の地方分権の確立に向けまして、これまで以上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、人件費比率についてのお尋ねでございますが、人件費比率は、歳出規模の変動や事業の実施手法の選択によって影響を受ける性格のものでございます。本市の人件費比率の高さは、さまざまな経緯から、多くの分野で行政が直接サービス提供を行ってきたことが大きな要因であると考えておりまして、サービスの多様な提供主体が存在する今日においては、御指摘のとおり本市の今後の行財政運営を行っていく上で、大きな課題の一つであると認識いたしております。そのため、昨年策定いたしました行財政改革プランにおきましては、段階的に人件費比率を削減することを骨子の一つとしまして、将来的には一般財源ベースで指定都市平均の構成比17.5%となるよう取り組むこととしたところでございます。具体的には、3年間で1,000人の職員削減を行うとともに、各種手当や昇給制度の見直しなどにより、給与水準の適正化を図ることといたしておりますので、これらの目標を達成することに今後とも全力を挙げてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 教育長。
〔教育長 河野和子登壇〕
○教育長 河野和子 教育委員会関係の御質問にお答え申し上げます。
教科書採択制度についての御質問でございますが、初めに、国並びに県の指導内容についてでございますが、県より平成2年の国の通知に基づき、平成12年12月に次年度の採択に向けて、教科用図書の採択、採択地区協議会等、開かれた採択、採択の公正確保、の4点につき配慮するよう依頼がございました。また、平成13年4月には、次年度に使用する教科用図書の採択に向けて、1つに、教科書目録に登載されている教科書のうちから採択すること、2つに、採択地区協議会等は種目ごとの種類を絞り込むことなく、すべての調査研究の結果を報告すること、3つに、整理員は置かないこと、4つに、採択事務の円滑な遂行に支障を来さない範囲で、経過、採択理由などを公開するとともに、過当な宣伝行為等の影響を受けないよう適切な対応を図ること、5つに、採択事務は慎重に執行することなどが通知されております。
次に、本市の新制度の概要及び規約改定についてでございますが、本市では、従前は教科書採択委員会規則に基づき、整理員が学校からの希望教科書を集計処理し、調査員が教科用図書の内容を調査しておりました。平成13年の通知を受けまして整理員を廃止するとともに、全教科用図書の調査研究を行い、各学校からの教科用図書に関する意見を取りまとめる調査研究員を設置し、規則の名称も新たに教科用図書選定審議会規則とする規則改正を行ったところでございます。
次に、選定審議会の公開についてでございますが、この審議会は、教育委員会で採択を行う際に必要な事項を調査審議し、その結果を教育委員会に報告することで、教育委員会における教科用図書の採択に資する機関でございます。したがいまして、審議会を公開いたしますと、報告の作成過程におきまして、審議会関係者の率直な意見の交換や意思決定の中立性が損なわれるおそれもございますので、審議会の公開は難しいものと考えております。
次に、採択に関する記録等の公開についてでございますが、教育委員会で採択が終了いたしました後に、情報公開条例に基づき公開しております。
次に、教科用図書採択における教育委員会の権限と責任についてでございますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条第6号には、教育委員会の職務権限の一つとして、「教科書その他の教材の取扱いに関すること。」と規定されております。これは、採択の対象となる教科用図書を調査研究し、その教育的価値等の評価に基づき、最も適切な教科用図書を選択し、教科用図書として採択するという一連の手続の全体につきまして、教育委員会が権限と責任を有するということでございます。本市におきましても、この趣旨に基づき採択を行っているところでございます。
次に、入学式、卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施についての御質問でございますが、初めに、国旗、国歌の児童生徒、保護者への認識についてでございますが、教育委員会といたしましては、学習指導要領における国旗、国歌の取り扱いの趣旨に基づき、教育課程に位置づけ実施するよう各学校に指導してまいりました。各学校においては、教科等での指導のほか、入学式や卒業式などにおいて、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するよう指導しておりますが、保護者の皆様にも子供たちとともに斉唱するなど、御理解をいただくよう努めてきたところでございます。
次に、国旗、国歌を尊重する態度を育てることについてでございますが、国際社会の進展に伴い、児童生徒が国際社会において信頼される日本人として成長していくためには、国旗及び国歌に対して一層正しい認識を持ち、それらを尊重する態度を育てることが大切なことと考えておりますので、各学校におきましては、学習指導要領に基づき、入学式、卒業式における指導とともに、社会科、音楽科、特別活動等において指導の徹底に努めているところでございます。
次に、教職員への説明についてでございますが、教育委員会といたしましては、国旗、国歌の指導につきましては、校長会等を通して学習指導要領に基づき取り扱うよう指導してまいりました。各学校におきましては、校長が職員会議の場などを通して、その意義や取り扱い等について周知徹底を図ってきたところでございます。
次に、教職員への指導についてでございますが、各学校におきましては、学習指導要領や関係の法令等に基づいて児童生徒への指導を行うものでございますので、仮に指導を怠るような場合には、指導の意義等を当該の教職員に十分理解させるよう、校長へ指導いたします。
次に、他都市の実施方針についてでございますが、国旗掲揚、国歌斉唱におきましては、各学校でさまざまな状況に応じて適切に指導されることが望ましいと考えております。本市としての考えでございますが、今年度の市内全校における国旗掲揚、国歌斉唱の実施率は100%でございますので、これらの取り組みの成果を踏まえ、今後も各学校においては学習指導要領における国旗、国歌の取り扱いの趣旨に基づき、指導を一層充実するよう、校長会等を通し周知徹底してまいります。以上でございます。
○議長 坂本 茂 総務局長。
〔総務局長 砂田慎治登壇〕
○総務局長 砂田慎治 総務局関係の御質問にお答え申し上げます。
初めに、市政アドバイザーについての御質問でございます。まず、制度の創設に至った経過及び人選などについてでございますが、川崎の再生に向けましては、行財政改革を断行するとともに、新たな産業施策の展開や新産業の創出などにより、川崎の都市活力を高めることが大変重要な課題であり、広い識見と高度の学識経験を有する方からの助言、提言を得ることが必要と判断されたことから、市政アドバイザーを設置することとなったものでございます。
その人選に当たりましては、これまでの幅広い研究や、国の内閣府の特命顧問として構造改革の推進により雇用を促進する取り組みを行ってきた経験などから、慶應義塾大学経済学部教授の島田晴雄氏にお願いしたものでございまして、行政上の位置づけは地方公務員法に規定する顧問でございます。
次に、今後の検討課題などについてでございますが、就任の会見におきまして、市政アドバイザーからは、「高齢者を初めとする生活者を幸せにするサービスを活性化することが重要であり、川崎の持つ産業基盤や技術力を大いに生かしていくことができると考えている」との発言がございました。今後、市政全般にわたり幅広く助言、提言をいただいてまいりますが、とりわけ、こうした視点に立った産業政策のあり方について助言をいただくことにより、高齢者の生活支援や健康づくりを初めとする新産業の育成などにつながるものと考えております。なお、今後の施策の構築に向けましては、個々の課題により異なると思われますが、国との協調や民間事業者との連携などによる事業の展開も考えられるところでございます。
次に、テロ対処に関する図上訓練についての御質問でございますが、国、神奈川県などと合同で実施いたしました11月25日のテロ対処に関する図上訓練は、首都近隣に位置している本市に対しまして内閣官房から実施の依頼があったもので、川崎駅周辺で致死性の高い化学剤を使用した大規模なテロ事件が発生し、多数の死傷者が生じていることを想定して行ったものでございます。
訓練に参加した機関は、本市のほか、国におきましては内閣官房、警察庁、防衛庁、消防庁などの12機関、地方自治体といたしましては神奈川県、民間団体といたしましては厚生労働省関係の財団法人日本中毒情報センターでございまして、これらを合わせまして合計で15の機関がこの訓練に参加をいたしました。訓練の内容といたしましては、原因物質の特定、けが人の救出、医療機関への搬送及び汚染された現場の消毒等の活動を図上で行ったものでございます。このような大規模な災害にあっては、本市の有する消防力や医療救護能力などを最大限に発揮するとともに、例えば施設の消毒作業にあっては、自衛隊の機材や人員も大きな力となることから、国及び県の関係機関と連携し、広域的に対処することが何よりも重要であると考えております。
次に、本市職員に対する市政モニターからの評価及び職員自身の自己評価についての御質問でございますが、このたびのアンケートは、人材育成計画の策定に当たり、市民の皆様の御意見や御要望を反映させるとともに、人事制度や研修制度に対する職員自身の考えや意向を把握するために実施したものでございますが、職員にとりましては、みずからの仕事の進め方や姿勢、態度を振り返り、意識改革を進める機会になったと受けとめております。御指摘のとおり、職員に対する市民の評価と職員自身の自己評価にギャップがあったことにつきましては、職員の思い込みなどから自身に対する評価の甘さがあったことも考えられ、市民の皆さんからは大変厳しく見られているという結果を真摯に受けとめなければならないと考えております。
また、ISO9001の認証取得につきましては、区役所の窓口サービスの向上を目指して、高津区役所の保険年金課において、政令指定都市として初めて取得したところでございます。引き続き、多摩区役所区民課におきましても、平成16年度の認証取得に向け取り組みを進めているところでございます。
いずれにいたしましても、今回のアンケート結果を踏まえ、職員の仕事の進め方や姿勢、態度と、市民の求めているものとのずれを認識し、その解消に努めることを通じて人材育成を進めていくことが重要であり、そのような人材を育てることが市民サービスの向上につながるものと考えているところでございます。
次に、危機管理体制の確立についての御質問でございますが、初めに、地域防災計画についてでございますが、地域防災計画は、災害対策基本法で地方自治体の防災会議が策定することになっており、その対象となる災害事象は、豪雨、洪水、地震などの自然現象、大規模な火事や爆発、その他政令で定める放射性物質の大量放出、船舶の沈没、航空機の墜落などとなっております。NBCテロ対策のうち、原子力施設における災害については、本市におきましても地域防災計画都市災害編で策定しており、災害発生の場合はこれにより対応することとなっております。また、生物化学兵器につきましては、災害対策基本法の対象事象ではないことから、現在、地域防災計画には定められておりません。そのため、本市といたしましては、庁内に生物化学兵器等対策連絡協議会を設置し、連絡体制の強化を図っているところでございます。テロ対策を初め、さまざまな危機事象に対応するため、今後の国の動向に合わせ、危機管理アドバイザーの意見も取り入れながら、その対応マニュアルを策定してまいりたいと考えております。
次に、情報連絡網の構築についてでございますが、危機管理への対応において、情報連絡体制の整備は非常に重要でございます。防災行政無線の整備の基本方針につきましては、ITを活用した高度情報化に対応するためアナログからデジタル無線に移行させ、防災通信ネットワークの整備を図ってまいります。
次に、危機管理アドバイザーの設置についてでございますが、実効性、即応性のある危機管理体制の整備や職員の危機管理能力の向上を図るために、職員の訓練、市民啓発、応急対策等について助言をいただく、地方公務員法に規定する非常勤の顧問として設置するものでございます。また、人選につきましては、知識と経験を有する学識経験者などの専門家から選任したいと考えております。
次に、人件費比率と人事評価制度についての御質問でございますが、初めに、人件費削減のためのこれまでの取り組みについてでございますが、御指摘のとおり、人件費比率が高水準にあることは本市の財政構造上の大きな課題でございますので、これまでも人件費削減に努めてきたところでございます。平成8年度から13年度まで取り組んでまいりました第1次、第2次の行財政システム改革実施計画におきましても、職員数の削減と給与制度の見直しを進めてきておりまして、平成9年度と14年度の普通会計ベース人件費決算額の比較では約51億円の削減となっております。
なお、御案内のとおり、平成14年度以降につきましては、行財政改革プランに基づいて、3年間で約1,000人の職員数削減と諸手当や昇給制度などの給与制度の見直しに努めているところでございまして、初年度におきましては428名の職員削減と給与制度等の見直しにより、予算ベースで約42億円の効果を生む見込みとなっております。
次に、人事評価制度についてでございますが、能力・実績主義に基づく人事給与システムへの転換を図るためには、職員一人一人の業務上の実績や職務遂行過程で発揮された能力を適正に評価し、その結果を昇任や給与などの処遇に結びつける人事評価システムを導入することは大変重要であると認識しております。現在、目標管理に基づく業績評価と能力評価から成る新たな人事評価システムの整備作業を行っているところでございますが、国の公務員制度改革の動向などにも注視しながら、今後も具体的な検討を進めてまいります。以上でございます。
○議長 坂本 茂 総合企画局長。
〔総合企画局長 北條秀衛登壇〕
○総合企画局長 北條秀衛 総合企画局関係の御質問にお答え申し上げます。
初めに、2010プランの総括などについての御質問でございますが、2010プランは10年前の平成5年に策定したものでございまして、基本計画は2010年までの18年間にわたる長期の計画でございます。この計画は、多様な市民参加や基本構想の議会での議決などを経て、本市の将来像や施策の基本方向等についての合意形成や認識の共有化を図ったことや、多様化する市民の意識やニーズの中で総合的な観点から施策の体系化を行ったこと、さらには総合的、計画的な行政執行の指針となってきたことなどの役割や意義を果たしながら、市民生活の向上やまちづくりに一定の成果を上げてきたものと考えております。一方で、計画を策定した当時の社会情勢は、いわゆるバブル経済は崩壊していたものの、日本全体が右肩上がりの成長という考え方から脱却していない状況でありました。さらに人口につきましては、当時はまだ長期的に漸増の傾向で推移すると予想されており、減少過程への転換といったことは想定されておりませんでした。
このように、2010プランを策定した当時と現在とを比較してみますと、本市の行財政運営やまちづくりの前提となる社会経済状況が根本的に変化しております。2010プランに掲げております都市像やこれを実現するために設定した基本方向につきましては、計画を策定した時点において、本市が目指す姿として適切な方向を示したものであると考えられるわけでございますが、一方で、計画の構成は時代の要請から新規事業や拡充事業が中心となったものであり、その後の大きな社会経済状況の変革を経て、施策の時代状況への適切な対応や計画事業の実現性などの点で、本市の総合計画として求められる役割を十分に果たすことができなくなっている状況でございます。
こうしたことから、社会環境の変化に対応しまして、行政運営の基本的な枠組みを再構築することを目的に、昨年、行財政改革プランを策定するとともに、現在、その推進に取り組んでいるところでございます。さらに、行財政改革プランに掲げる基本的な考え方をすべての事務事業に浸透させるとともに、川崎市全体の効率的、効果的な運営を行うための地域経営計画となるものが新たな総合計画でございます。新たな総合計画は、今後の急激な環境変化にも対応ができるように、それぞれ10カ年程度の基本構想、3カ年程度の実行計画という比較的短い計画期間とするとともに、政策及び施策面の体系につきましては、現在の社会経済状況を踏まえるとともに、さらに今後の10年の川崎市を見据え、川崎再生に向けた基本的な方針として再構築を行うことになると考えております。
次に、新たな総合計画における交通体系についての御質問でございますが、市域における交通体系の整備や交通機能の充実強化につきましては、市民生活の利便性を向上させ、産業経済活動の振興を図り、また、首都圏の中心部に位置するという本市の立地優位性をさらに高めるといった観点から、大変重要な課題であると認識しているところでございます。本市の交通体系といたしましては、東京、横浜方面へのいわゆる横軸の交通体系の整備状況に比べて、縦方向の交通機能が課題となっているところでございますが、新たな総合計画の策定に向けましては、このような状況も十分に踏まえながら、本市の拠点形成やまちづくりの方向性、本市を取り巻く広域的な交通ネットワークの状況、身近な交通機能の充実強化と交通幹線整備のバランス、本市の財政状況などを多面的に勘案し、今後の交通体系のあり方について、関係局とも十分に連携を図りながら検討してまいりたいと存じます。以上でございます。
○議長 坂本 茂 財政局長。
〔財政局長 楜澤孝夫登壇〕
○財政局長 楜澤孝夫 財政局関係の御質問にお答え申し上げます。
初めに、公営バス事業者への支援策についての御質問でございますが、今回発表いたしました敬老特別乗車証制度の見直し案では、従来の方式に比べました場合、公営バス事業者の収入が減少することも想定されているところでございます。一方、公営バス事業は、不採算路線を運行するなど公共輸送機関として大変重要な役割を担っております。したがいまして、この敬老特別乗車証制度の見直しにより減収となりました場合は、公営バス事業者の経営基盤を揺るがすことのないよう、徹底的な内部改革や増収への取り組みなどによる一層の経営努力による対応が前提となりますが、これらの経営努力を行ってもなお措置が必要であれば、関係局と調整をしてまいりたいと存じます。
次に、市税の滞納についての御質問でございますが、市税が滞納となる原因につきましては、個々の事例によりそれぞれの異なる事情がございまして、一律に類型化することは困難でございますが、代表的な例を申し上げますと、サラリーマンなどの個人におきましては、企業収益の悪化の影響で給与所得が減少したり、リストラにより収入が途絶えてしまったもの、不動産業を営む個人におきましては、銀行からの借り入れによりアパート等を建築したものの、空き室が多くて賃貸料が見込みを下回り、ローンの返済に苦慮しているもの、また、法人におきましては、長引く不況の影響を受けて、大幅な受注減と受注単価の下落により採算性の悪化を招いたものなどがございます。
このような理由により発生した収入未済額を圧縮し、貴重な自主財源である市税収入を確保することは大きな課題と認識しておりまして、平成9年度から市税収入確保対策本部を設置し、以来、目標収入率等を設定して対策の基本事項を明確にするなどしながら、本庁と区役所が一体となって取り組んでいるところでございます。
主な取り組みといたしましては、平成13年度には、収納業務を専任とする納税課を区役所に新設するとともに、滞納管理システムを稼働させ、収納業務の強化を図ったほか、国税徴収官OBの任用による収納担当職員への指導強化を図ってまいりました。また、平成14年度には、納税折衝の強化や滞納処分の早期着手などに加え、全区一斉に休日臨場催告を実施したほか、納税者の利便性を図るため年度末の休日納税窓口を開設いたしました。
このような取り組みの成果といたしまして、平成11年度末に160億円余ございました収入未済額は3年連続減少し、平成14年度決算見込みでは対前年度比約3.7%の減となっております。今年度も引き続き市税の収入確保に積極的に取り組んでおりまして、来年1月には不動産公売を3件予定しております。また、納税機会を拡大し、納税者の利便性の向上を図る観点から、今月の20日、21日の土日に休日納税窓口を開設するとともに、コンビニエンスストアでの市税の取り扱いを平成16年4月から実施すべく、現在、鋭意準備を進めているところでございます。
次に、企業会計への繰出金等についての御質問でございますが、総務省通知で示された地方公営企業会計繰出金以外の繰出金でございます、いわゆる基準外繰出金につきましては、行財政改革プランの中で掲げておりますとおり、各企業における徹底的な内部改革に基づく経費の節減努力や増収に向けた取り組みなどによって、可能な限りその額を圧縮するよう努めなければならないと考えております。その結果、平成15年度の予算におきましても、病院事業会計に対する看護職員宿舎運営経費補助金の廃止や、自動車運送事業会計に対する償却費等の補助金の段階的削減への着手など、具体的な成果をおさめているところでございます。
また、平成16年度予算編成に向けましても、引き続き行財政改革プランに基づき、その縮減に向けた取り組みを進めてまいりますが、その中で、下水道事業会計につきましては、内部改革を進めることにより、基準外繰出金を縮減することはもちろんのことでございますが、それに加え、現在、下水道使用料につきましても受益と負担の適正化についてお願いをしているところでございます。
さらに、基準内繰出金につきましても、各企業会計に対し、なお一層の効率的な経営を促しますとともに、企業会計における投資を適正な規模とすることなどにより、基準内繰出金が一般会計を圧迫することのないよう、予算編成の中で調整をしてまいりたいと存じます。
一方、現段階における市税収入の見込みでございますが、このところの企業収益の拡大によりまして、本年9月にお示ししました収支見通し上の見込み額である2,465億円を上回るのではないかという期待感を持ってはおりますけれども、なお厳しい状況にございますことから、繰出金も含めました歳出全体の見直しを図ってまいりたいと存じます。以上でございます。
○議長 坂本 茂 市民局長。
〔市民局長 大木 稔登壇〕
○市民局長 大木 稔 市民局関係の御質問にお答え申し上げます。
わくわくプラザについての御質問でございますが、わくわくプラザ事業は、こども文化センターの事業として実施しております。こども文化センター委託の経緯及び委託先の選定理由につきましては、平成11年11月に青少年問題協議会から、青少年施策の推進を重点施策とする意見具申を受け、平成12年3月に民間活力の導入によるこども文化センターの機能の拡充や、施設の有効活用を図ることを柱とする青少年プランを策定いたしました。
さらに、平成14年6月には、こども文化センターの管理運営の委託先を、現在の財団法人かわさき市民活動センターである財団法人川崎ボランティアセンターとすることに政策決定いたしました。ボランティアセンターは、青少年を対象としたボランティアの育成等を初め、各種の市民活動支援に関する事業を積極的に推進しておりましたので、こども文化センターの目的である児童の健全育成に関する各種の事業をさらに推進する条件を満たしているものと考えたものでございます。したがいまして、わくわくプラザ事業を財団法人かわさき市民活動センターに委託いたしました。
次に、114校のわくわくプラザのうち、プレハブ仕様は47カ所、学校の転用可能教室の活用は58カ所、ピロティーなど教室以外の場所の活用は12カ所でございます。また、プラザ室の設置階層につきましては、1階設置が66カ所、1、2階設置が24カ所、2階設置が19カ所、3階設置が7カ所、4階設置が1カ所となっております。さらに、バリアフリーにつきましては、プラザ室の設置場所の状況により、玄関の出入り口にスロープを設置したり、新たに設置したプレハブのプラザ室については、玄関口及び室内の段差がないようにしております。
次に、わくわくプラザの利用についてでございますが、モデル事業での検証を踏まえ、市内のすべての小学生を対象といたしまして、登録すれば希望者が全員利用できるようにいたしました。また、利用方法につきましても、定期的な利用を含め、各家庭の希望に合わせて利用日を自由に決めて利用いただけるようにしております。
次に、わくわくプラザ事業実施要綱につきましては、平成15年4月からの114校での実施に向けて、厚生労働省とも十分協議し、放課後児童健全育成事業についてのアドバイスもいただく中で定めたものでございます。また、運営の手引きにつきましては、委託先の法人とも協議し、こども文化センター及びわくわくプラザ編、応急手当編、あそび編の4部構成として新たに作成したものでございます。
次に、安全管理と児童の把握等につきましては、運営の手引きにのっとり運営をしていただくよう、委託先法人に指示しております。児童の把握につきましては、利用形態に合わせた名簿を作成するとともに、事前に利用する日を申し出ていた児童が欠席するときには、保護者がプラザ室へ連絡していただくよう周知しております。
また、定期的な利用を申し込まれている児童につきましては、何の連絡もなく所在の確認ができないときは、クラスの担任の先生や保護者と連絡をとり、児童の把握を行っております。また、参加カードでの情報交換やお迎え時にコミュニケーションを図るほか、学期ごとに開催する保護者懇談会の中で、子どもたちの様子や活動などについて、情報交換を行っております。
次に、わくわくプラザでの個別の課題につきましては、日常のスタッフのミーティングを中心として、館長及び区運営担当課長等とともに解決に取り組んでおります。また、事故防止のために全わくわくプラザで再度安全点検等を行い、さらなる安全の確保に努めるとともに、スタッフの資質向上のため、全体や区単位で実施している研修を充実させてまいります。以上でございます。
○議長 坂本 茂 経済局長。
〔経済局長 植松 了登壇〕
○経済局長 植松 了 経済局関係の御質問にお答え申し上げます。
安心ハウスについての御質問でございますが、島田教授は、高齢者ケアサービスの一例として、安心ハウスの整備促進を提唱されておりますが、安心ハウスは、高齢者の方々が従前住んでいた地域で、高額な一時金を必要とせず、年金受給額程度の月々の利用料金で安心して暮らせるよう、さまざまなタイプの施設・サービスを、民間の活力により広く普及させる構想でございます。この構想の実現を図るため、高齢者の方が多い川崎区をフィールドとして、安心ハウスの概念を生かした民間主体の住宅・施設サービスを、さまざまなビジネスモデルにより展開することを促し、高齢者への多様なサービス供給につなげていこうとするものでございます。
施策の内容につきましては、既に今年度、高齢者生活支援型ビジネスモデル構築事業に取り組んでおり、高齢者ケアサービスを提供するビジネスについて、市内外の事例を調査するとともに、高齢者の生活支援型ビジネスのパターン化や課題を抽出しております。さらに、今後は多様なビジネスモデルの提示や推進のための行政の役割、川崎区でどのように具体的に実現させていくか等について、島田教授にアドバイスをいただきながら検討してまいりたいと考えております。
また、経済波及効果につきましては、行政が中心であった施設系福祉サービスを民間市場にシフトすることが構想の一つの柱となっておりますので、その推進自体が新たな産業、雇用の創出につながるものと考えております。また、同構想は高齢者へのサービスを一施設の中にすべて整えるということではありませんので、他の福祉サービス事業者や既存商店街との連携も図ることが可能であり、さらには配食サービスや住宅修繕等への波及効果も期待できると考えられます。
次に、周知の方策につきましては、平成16年2月に、これからの取り組み方法や市内事業者の参画の可能性についてのフォーラムを予定しているところでございます。
次に、既存の各種制度との補完、整合性につきましては、庁内の関係局で構成する検討会の中で、検証、検討を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 環境局長。
〔環境局長 川副有康登壇〕
○環境局長 川副有康 環境局関係の御質問にお答え申し上げます。
初めに、事業系一般廃棄物の取り扱いについての御質問でございますが、まず、このたびの廃棄物条例の改正に伴う事業者への説明についてでございますが、制度改正への御理解と御協力を得ることが何よりも重要であるとの認識に立ちまして、10月中旬から11月下旬にかけ、いさご会館や多摩市民館など4会場におきまして、地区別の事業者を対象とする説明会を実施してきたところでございます。この説明会におきましては、事業者の皆様が大変高い関心を示されまして、4会場のうち11月7日に開催いたしました1会場におきましては、来場者数が定員を上回る結果となり、大変御迷惑をおかけいたしました。このようなことから、当該地域につきましては、再度速やかに説明会を開催し、対応させていただいたところでございます。
しかしながら、これまでの開催状況からいたしまして、いまだ説明会に参加いただいていない皆様方に対しまして、改めて全市的な説明会の開催が必要と判断し、来年2月に教育文化会館や麻生市民館など5会場におきまして、計7回の説明会を改めて開催することとしております。また、業種別団体や地域商店会への説明会につきましては、10月上旬から1月下旬までに開催を計画しております。現在のところ、医師会や飲食業組合など約70の業種別団体につきましては17回、また、約270の地域商店会につきましては57回の説明会を開催してまいりました。
次に、社会福祉関連施設等への説明についてでございますが、これまで関係局からの情報提供を受けながら、市が収集する対象施設につきまして検討しているところでございます。今後、その検討結果を踏まえまして、1月中に説明会を開催してまいりたいと存じます。
次に、社会福祉関連施設についてでございますが、9月議会における委員会審査におきまして、これまでの減免措置にかわる新たな対応、措置が必要との認識をお示ししたところでございます。当該施設につきましては、社会福祉の増進に資する公益性の高い事業であること、また、施設の中には財政的に厳しい運営がなされている実態がありますことから、例外措置として市による収集運搬を行うこととしたところでございます。したがいまして、市が収集運搬を行う対象施設につきましては、事業運営が厳しく、市による支援を必要とする施設であることが前提となるものでございまして、民間事業者が設置または運営する施設の中から、事業主体や事業内容、運営状況、ごみ排出量などを総合的に判断して決定してまいりたいと考えております。
次に、ディーゼル車対策についての御質問でございますが、初めに、対策の効果についてでございますが、本年10月における浮遊粒子状物質濃度は前年同月に比べて約36%減少しておりましたが、11月につきましては、26日現在、前年同月に比べて逆に約20%増加しております。このように、短期的には気象条件等による影響が考えられますことから、いま少し長期的に検証した上で評価する必要があるものと考えております。
次に、粒子状物質減少装置装着補助の事務手続についてでございますが、まず提出されました申請書を審査いたしまして、補助の決定通知を送付いたします。そして、装置の装着後、実績報告書を提出していただき、審査後に補助金の確定通知を送付いたします。その後、請求書を提出していただき、補助金を交付することとしております。
次に、申請に係る指導についてでございますが、複数の台数を申請できる様式としておりますことから、多くの事業者の方は一括で申請されておりますが、分割による申請も受け付けておりますので、今後は分割して申請できる旨、申請書類に明記するとともに、きめ細かく申請者に説明するなどの改善を図ってまいります。また、現在装置の装着が遅延していることに対しましては、八都県市首脳会議といたしまして、去る11月19日に粒子状物質減少装置のメーカーやディーゼル車メーカーに対しまして、12月までの完全装着を図るよう要請したところでございます。
次に、罰則規定についてでございますが、御案内のとおり、来年4月からは運行禁止命令の発令権限が移譲されることとなっております。したがいまして、4月以降の違反者に対しましては、県条例に基づく改善指導を行い、悪質な場合には運行禁止命令を発令するなど、神奈川県と連携いたしまして的確な運用を図ってまいりたいと考えております。
なお、御案内のとおり、本市におきましても10月1日からディーゼル車の運行規制に伴う立入検査を実施しているところでございます。11月末現在で計79カ所、約1,600台の検査をした結果、違反者の割合は3.5%でございました。これらの車に対しましては、速やかに改善措置を講じるよう注意書を発行し、指導してきたところでございますが、御指摘の偽造ステッカーは確認しておりません。また、八都県市におきましても、そのような事例はないと伺っております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 健康福祉局長。
〔健康福祉局長 石野 厚登壇〕
○健康福祉局長 石野 厚 健康福祉局関係の御質問にお答え申し上げます。
初めに、敬老特別乗車証についての御質問でございますが、今回発表いたしました見直し案の検討経過などについてでございますが、本事業の見直しに当たりましては、市民の方の御意見を初め、バス事業者の御意見や高齢者実態調査などを踏まえ、また、他都市の例なども精査し、検討を進めてまいりました。検討の基本的な視点といたしましては、利用される高齢者自身にもこの事業を推進する一翼を担っていただくとともに、受益の大きさに応じた公平な費用負担をいただく応益制を基本に考えてきたところでございます。
その検討内容といたしましては、バス乗りかえなどにより比較的利用が多い方には、一定額の負担で何回でも御利用いただける有料フリーパス方式と、利用が少ないため有料フリーパスを必要としない方などには乗車料金の半額の100円で乗車できる、いわゆるワンコイン方式もあわせた仕組みとしたものでございます。なお、何回でも乗車可能な有料フリーパスにつきましては、1カ月有効のパスが1,500円、3カ月が4,000円、12カ月が1万5,000円の御負担で利用できるものを考えております。
次に、市民意見などについてでございますが、昨年のタウンミーティング以来、市長への手紙やインターネット広聴などにより御意見を伺い、見直しの参考にさせていただいてきたところでございます。今後、最終的な見直しの案をまとめるためにも、ホームページへの掲載や老人クラブなどへの説明の場を設けるなど、引き続き幅広く市民の皆様の御意見を伺い、よりよい外出支援事業となるよう努めてまいりたいと存じます。
次に、葬祭条例の一部改正についての御質問でございますが、初めに、霊柩車輸送業務を廃止する理由についてでございますが、現在、川崎市立葬祭場の火葬件数に対する霊柩車の利用割合は約55%であり、本市と民間事業者との料金格差も大きいことから、利用できる御遺族と利用できない御遺族の間に著しいサービスの不均衡を生じております。
また、こうした不公平を解消するため増車等の措置をとった場合、大幅な管理経費の増加に加え、地方運輸局による改善命令により、民間事業者並みの料金水準に是正されることとなり、本市で霊柩車輸送業務を維持する必要性が薄くなること、また、民間活力の活用の見地からも廃止することとしたものでございます。
次に、霊柩車輸送業務の指定管理者への委託についてでございますが、現行の霊柩車輸送業務を指定管理者にゆだねることは、関係法令に抵触することから、困難であると考えられます。
次に、指定管理者の選定についてでございますが、公募方式により事業者の募集を予定しております。選定基準といたしましては、改正条例第12条により指定管理者の指定要件が定められており、葬祭場の管理を行うに当たり、市民の平等な利用が確保できること、事業計画書の内容が葬祭場の効用を最大限に発揮するとともに、管理経費の縮減が図られるものであること、事業計画書の内容に沿った葬祭場の管理を安定して行う能力を有することの3要件を基準として、判断してまいりたいと考えております。
次に、局内に新たに設置する、指定管理者予定候補者選定委員会の委員構成でございますが、局長、部長、庶務課長等を予定しております。また、市の、公の施設管理運営調整委員会の委員は、総務局長、総合企画局長、財政局長、行財政改革実施本部参事等で構成されております。
次に、選定までの日程についてでございますが、局の選定委員会は1月下旬、市の調整委員会は2月上旬を予定しており、その後改めて指定議案として平成16年第1回市議会定例会に上程する予定でございます。また、一つの団体等を両斎苑の指定管理者とした場合の経費の縮減についてでございますが、指定管理者の事業計画にもよりますが、管理職員の効率的な配置、保守点検業務等の一括契約によるメリットにより、経費の縮減が図られるものと考えております。
次に、小児ぜん息患者医療費支給条例等の一部改正についての御質問でございますが、初めに、今回の改正の対象となります医療費助成制度における保険医療費の自己負担分及び入院時食事療養費標準負担額助成に係る本市の負担額でございますが、平成14年度決算見込みにおきまして、小児ぜん息患者医療費支給制度では約2億8,661万円、重度障害者医療では約18億6,179万円、ひとり親家庭等医療では約3億8,608万円、小児医療では約21億2,563万円、成人呼吸器疾患医療では約3,232万円でございまして、この5つの医療費助成制度を合わせますと約46億9,243万円でございます。
次に、今回の改正対象となります入院時食事療養費標準負担額助成に係る負担額でございますが、小児ぜん息患者医療費支給制度では約203万円、重度障害者医療では約2億3,052万円、ひとり親家庭等医療では約504万円、小児医療では約3,960万円、成人呼吸器疾患医療では約56万円でございまして、この5つを合わせますと約2億7,775万円でございます。
次に、このたびの条例改正の理由等についてでございますが、少子高齢社会の進展等社会経済状況が大きく変化する中、今後、施策の充実を含め時代の要請にこたえる福祉施策を展開するためには、直面する今日の財政状況を踏まえながら、既存のサービスのあり方を見直し、市民サービスを再構築することが不可欠であります。このため、こうした視点を基本に、入院時食事療養に係る標準負担額の助成につきまして、入院と在宅等における負担の公平化を図る観点から、家庭でも要している程度の額を自己負担していただく、という健康保険法等の趣旨に沿って、このたび廃止をお願いするものでございます。なお、現在実施しております医療費自己負担分の助成につきましては、引き続き実施してまいります。
次に、介護支援専門員についての御質問でございますが、初めに、介護支援専門員いわゆるケアマネジャーにつきましては、資格取得を目指している方を対象とした受験準備講座や、施設や事業所に勤務しているケアマネジャーを対象としたフォローアップ研修を実施し、専門職としての養成及び資質の向上を図るとともに、介護支援専門員連絡会議を開催し、情報提供や意見交換等を行っているところでございます。
次に、ケアマネジャーの現在の状況についてでございますが、ケアマネジャーが働く居宅介護支援事業所数は、平成12年4月は167事業所でございましたが、本年10月では263事業所と着実に増加しております。しかしながら、要介護認定者が第2期計画の推計値以上に増加しており、特に川崎区で増加していることから、同区におきましてケアプランを作成するケアマネジャーに不足が生じているところでございます。ケアマネジャーの確保が難しい利用者に対しましては、在宅介護支援センターを介して居宅介護支援事業者に結びつけていくなど、連携を密にしているところでございます。
今後の対応策といたしましては、ケアマネジャーの増員や居宅介護支援事業所の新設が望まれるところでございますので、ケアマネジャー試験の合格者を対象にした研修の機会をとらえ、就業を促すほか、潜在的有資格者の掘り起こしを図るとともに、事業者に対しまして要介護認定者数の状況や介護サービスの需要予測等の情報を積極的に提供するなど働きかけまして、介護サービスの利用に支障のないよう努めてまいりたいと存じます。また、ケアマネジャーの確保及び処遇改善を図るため、介護報酬の改定について他都市とも連携を密にしながら、国に対し働きかけを行ってまいりたいと存じます。以上でございます。
○議長 坂本 茂 まちづくり局長。
〔まちづくり局長 木下 真登壇〕
○まちづくり局長 木下 真 まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。
初めに、バス事業のあり方を含めた市内の交通体系のあり方についての御質問でございますが、バス交通につきましては、地域の人々の生活を支える重要な交通システムの一つであると考えております。近年、高齢化が進展する中で、バリアフリー化や交通空白・不便地域への対応、定時運行など、きめ細かな地域の足の確保が求められております。したがいまして、これらの状況を踏まえ、より効果的、効率的な総合交通体系の検討の中で、バス交通の果たす役割や必要性などについて、新たな総合計画の策定にあわせて検討してまいりたいと考えております。
次に、地下室マンション問題についての御質問でございますが、初めに、横浜市、横須賀市、川崎市の3市によります主管者会議についてでございますが、現在までに会議を2回開催しております。この中で、3市が事例報告を行い、自治体として主体的に取り組んでいくことを確認するとともに、各市の取り組み状況と考え方についての意見交換を行ってまいりました。各市からさまざまな取り組みの報告がありましたので、本市の今後の具体的な対応策の検討に大変参考になったものと考えております。今後、この会議といたしましては、問題解決に向けた3市の方向性をまとめる予定でございます。
次に、国に対する要望書の提出後の状況についてでございますが、現在、本市におきましては、斜面地における地盤面のとらえ方などを軸として検討しておりますが、今後、検討の状況などを踏まえまして、地域独自のルールとして条例化を含めて検討してまいります。
次に、ルールづくりの取り組みについてでございますが、現在、学識経験者等による研究会の設置を進めておりますので、この研究会の成果の内容などについて広く市民に周知し、市民意見を募るなどの方法でルールづくりを進めたいと考えております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 建設局長。
〔建設局長 梶川敏雄登壇〕
○建設局長 梶川敏雄 建設局関係の御質問にお答え申し上げます。
下水道使用料の改定についての御質問でございますが、初めに、資本費算入率についてでございますが、下水道事業におきましては、雨水公費・汚水私費の原則から、汚水の処理に要する経費は汚水の排出者であります使用者が支払う下水道使用料で負担することになっております。しかしながら、本市では汚水の処理に要する経費のうち、一般排水に係る資本費の65%は下水道使用料で負担しておりますが、残りの35%は一般会計からの補助金で負担している状況でございます。この額は、平成14年度決算では約65億円となっております。このような状況から、受益と負担の適正化を図るため、一般排水に係る資本費の下水道使用料対象経費への算入率を85%としたものでございます。
次に、社会福祉施設等への減免措置についてでございますが、前回の使用料改定の附帯決議を踏まえ、また、東京都及び横浜市等の近隣都市も実施していることから、引き続き継続してまいりたいと考えております。
次に、資本費算入率を100%にする時期についてでございますが、今回の財政収支計画は計画期間を4年間で策定しておりますので、計画期間の終了までには社会経済情勢や他都市の状況を勘案し、経営の効率化を図った上で新たな財政収支計画を策定し、その中で検討することになるものと考えております。
次に、基本額と超過額に占める固定的経費の割合についてでございますが、基本額には、資本費や人件費などから成る固定的経費の23.7%を配賦し、超過額には固定的経費の残りの76.3%と動力費や薬品費などから成る変動的経費を配賦しております。前回の使用料改定と比べますと、基本額に配賦しております固定的経費は19.0%から23.7%となるものでございます。
次に、使用料の他都市との比較についてでございますが、本市では一月当たり10立方メートルの使用料は700円となり、東京都の780円、仙台市の703円に次いで、京都市とともに大都市の中で3番目の使用料となります。また、一般家庭の標準的な使用水量であります一月20立方メートルで2,000円となり、福岡市の2,200円、北九州市の2,044円に続き、大都市中3番目となるものでございます。
次に、累進度の見直しについてでございますが、累進制使用料体系は、大量排水を抑制するための誘因として機能し、水資源問題や環境問題等の政策的課題に寄与するものと言われております。しかしながら、累進度が高過ぎると、大口使用者の使用水量が減少した場合、水量の減少以上に使用料収入が落ち込むことになり、本市におきましてはこのような傾向が顕著になってきているため、累進度を緩和していく必要があると考えております。反面、累進度を緩和するということは、小口使用者や中口使用者の負担をふやすことになりますので、今の社会経済情勢を考慮いたしますと、それも困難である状況と考えております。このため、今回の改定におきましては、0.03ポイントの累進度の緩和とさせていただいたものでございます。
次に、大口使用者への影響についてでございますが、使用料の改定による増加額を見ますと、一月当たり2,000立方メートルの使用料では7万8,840円、5,000立方メートルでは21万840円、1万立方メートルでは44万840円の増加となっております。
次に、経営の効率化についてでございますが、平成12年度から14年度までの経営の効率化につきましては、ポンプ場の点検整備の見直しによる維持管理の効率化、汚泥焼却灰のセメント原料化等の資源や施設の有効利用、職員配置の見直しによる業務運営の効率化などに取り組んでまいりました。さらに、建設コストの縮減に努めるとともに、建設投資の効率化を図り、計画的な施設整備に取り組んでいるところでございます。このような取り組みの結果、3年間で約80億円の節減が図られたところでございます。
次に、企業債についてでございますが、下水道施設は規模が大きく、その整備には多大な資金を必要とすること及び世代間の負担の公平を図る観点から、財源として企業債を発行し、資金手当をしてまいりました。
この企業債の未償還残高の推移でございますが、企業会計移行時の昭和62年度末には2,249億円であったものが、平成11年度末の4,754億円でピークを迎え、それ以降は減少し、平成14年度末で4,642億円となっております。今後の見込みでございますが、現在の企業債発行額が同程度で推移するものと仮定しますと、平成19年度末では4,046億円、平成25年度末では3,216億円になる見込みとなっております。
次に、一般会計繰入金についてでございますが、一般会計繰入金は平成11年度の約324億円がピークで、平成14年度決算では約255億円、そのうち汚水処理に係る一般排水の資本費の公費負担分は約65億円となっております。今後の見込みでございますが、平成16年度から平成19年度の新たな財政収支計画によりますと、一般会計繰入金は単年度平均で約293億円、そのうち汚水処理に係る一般排水の資本費の公費負担分は約24億円でございます。その後の一般会計繰入金につきましては、同程度で推移するものと考えております。
次に、資産、施設等の有効利用についてでございますが、平成14年度末における下水道事業の主な資産といたしましては、水処理センター4カ所、スラッジセンター1カ所、ポンプ場19カ所及び総延長約2,800キロメートルの下水管渠がございます。資産額といたしましては約8,500億円となっております。これらのうち、市民に開放している施設といたしましては、入江崎余熱利用プールを初め、軽スポーツや市民の憩いの場などの多目的広場といたしまして、麻生、加瀬水処理センターと大島、京町、渡田、観音川の雨水滞水池、踊場ポンプ場の遊歩道及び江川せせらぎ遊歩道の9カ所がございまして、多くの市民の皆さんに御利用されております。また、下水道暗渠と光ファイバーの心線の一部につきましても開放しております。
次に、処理水についてでございますが、現在、水処理センター及びスラッジセンターの場内におきまして、処理水を雑用水や機械の冷却水、洗浄用水などとして年間約1,400万トンを、また、場外におきましては、下水管渠の洗浄用水として年間約5,300トンを有効利用しているところでございます。また、高度処理水につきましても臨海部のゼロ・エミッション工業団地へ日量2万トンを送水しているほか、さらに平成15年度から江川せせらぎ水路に日量1万5,500トンを送水しているところでございます。
次に、汚泥についてでございますが、現在発生している年間約5,500トンの汚泥焼却灰のほぼ全量をセメント原料として有効利用しております。これによりまして、埋立処分の減容化、資源の有効利用及びコスト縮減などが図られ、環境に優しい循環型のまちづくりに役立っているところでございます。
次に、下水道の役割や経営状況についての市民への周知についてでございますが、市ホームページへの掲載や本年7月に新聞折り込みで配布いたしました下水道の広報紙にわかりやすく掲載し、市民の皆様にごらんいただいたところでございます。また、改定に向けての市民意見の反映についてでございますが、今回の改定案は、学識経験者及び経済界、労働界、消費生活者、地域住民の各団体の代表者から成る専門委員の方々から本年4月にいただきました、経営の在り方に関する答申書の趣旨を踏まえたものでございまして、この答申内容につきましては、市民説明会を開催し、出席された市民の皆様から御意見をいただく一方、情報プラザや区役所の市政資料コーナーなどに答申書を備えるとともに、インターネットのホームページにも掲載して、広く市民の皆様の御意見を参考とさせていただいております。
次に、下水道使用料改定後の市民への周知についてでございますが、改定内容につきましては市政だよりに掲載するとともに、広報チラシの全戸配布、さらには新聞への広告掲載を予定しております。また、下水道事業の財政状況や経営の効率化への取り組みなどにつきましても、使用料の改定内容とあわせ、市ホームページへの掲載、情報プラザや各区役所市政資料コーナーなどでのチラシの配布など、市民の皆様への周知を図り、御理解をいただくよう努めてまいります。
次に、組織体制の今後のあり方についてでございますが、今後の下水道事業の取り組みといたしましては、浸水対策、公共用水域の水質保全、老朽化した施設の再整備、再構築に取り組んでいく一方、下水道施設を適正に維持管理していくことが重要となってまいります。そのためには、その時代に適応した効率的な組織の構築が必要であることから、建設部門から維持管理部門への業務の移管、人員のシフトを行い、また民間活力を導入し、入江崎総合スラッジセンターの維持管理の委託化を図ってまいります。さらに、処理場、ポンプ場につきましては、他都市の状況を調査しながら、設備全体の安全性等の検証及び評価を行い、安全管理上必要な施設整備計画を策定し、再構築、改良等を行った上で委託化を図ってまいります。以上でございます。
○議長 坂本 茂 交通局長。
〔交通局長 石井二郎登壇〕
○交通局長 石井二郎 交通局関係の御質問にお答え申し上げます。
高速鉄道建設本部の組織についての御質問でございますが、地下鉄事業の着工延期に伴いまして、本年10月に高速鉄道建設本部の執行体制の見直しを実施したところでございますが、その後、建設本部では、平成17年度に実施されます事業再評価に向けまして、最新のデータに基づく需要予測や建設費のさらなる縮減方策及び関連鉄道事業者との協議にかかわる検討など、必要な調査を進めているところでございます。16年度につきましても、これらの調査を継続してまいりますので、本部体制の中で、派遣職員を含め業務内容に見合いました人員配置を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 浅野議員。
○31番 浅野文直 それぞれに答弁いただきましたが、何点か再質問をさせていただきます。
初めに、議案第127号、川崎市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定について、お伺いいたします。平成13年9月にアメリカ本国で発生した同時多発テロを契機に、SARS対策等も含めた危機管理については各自治体で対応が進められてきました。しかし、本市の組織整備については遅きに失した感が否めません。早急に図るべきであったと思われますが、検討経過について伺います。また、危機管理体制の整備を図っていく上で、具体的にどのような体制づくりが必要なのか、また、どのような効果があるのかも伺います。
続いて、議案第134号、川崎市小児ぜん息患者医療費支給条例等の一部を改正する条例の制定について、伺います。先ほどの答弁で健康福祉局長は、財政状況を踏まえながら、既存サービスのあり方を見直し、市民サービスを再構築することが不可欠である、とのことでありました。今回のように厳しい財政状況の中で助成制度を廃止することは、単に財政が厳しいからという理由で助成制度を廃止する、といった市民の誤解を招きかねません。市長は、現在の行財政改革プランの中で、市民サービスの再構築を柱の一つに掲げておりますが、具体的に市民サービスの再構築とはどのようなことを考えておられるのか、市長の見解を伺います。
次に議案第137号、川崎市下水道条例の一部を改正する条例の制定について、再質問いたします。新たに市民に負担増をお願いするに当たり、本市としての行政のスリム化をどのように行っていくのか、新財政収支計画における経営効率化への取り組み計画を、職員削減数を含め項目別に詳しく示してください。また、今回の条例改正により見通している一般会計繰出額の減額分、いわゆる下水道使用料増収額、単年度での23億8,000万円の使い道について、市長に伺います。
次に、教科書採択制度について再度伺います。地方教育行政の組織及び運営に関する法律によれば、教科用図書として採択するという一連の手続の全体について、教育委員会が権限と責任を有するとあります。そこで、採択の公平性を確保するには、教育委員会の権限と責任ですべての教科用図書の採択を行うことが不可欠です。そして、そのためには各学校及び教員にもその旨の指導を行うことが必要と考えますが、見解を伺います。
次に、教員人事権の区長移譲について再質問いたします。答弁では、教職員の任命権は地方教育行政法に基づき難しいとのことでありました。横浜市では、権限の移譲をするならば、市教育委員会に形式上の権限を残したまま、学校運営を区長に委任するという方法をとるとのことで、法律上の壁をクリアできるとの見解を示しております。そこで、改めて伺いますが、区長への教職員人事権移譲には多くのメリットも予想されますことから、権限移譲を検討する用意があるのか伺います。
次に、新総合計画について改めて伺います。行財政改革プランが示され、多くの事業や組織体制が見直されてきた中で、市民は川崎の将来に向けて期待と不安を抱いています。また、まちの目指すべき方向や具体的ビジョンの提示は行政の長としての責務でもあります。そうした観点から見ると、新総合計画に対する答弁には具体性が乏しく思います。例えば、地域の課題を解決していく仕組みとは区民会議創設のことなのか。また、本市の潜在的可能性を的確に引き出すための方策とは何なのか。実効性のあるものとするためにも、より具体的にお示しください。
また、新総合計画における地下鉄の位置づけですが、条件が整えば実施していく事業として位置づけるとのことです。しかし、国による時のアセスが平成17年に迫り、本市の対応、体制づくりが問われています。過日の市長を励ます会の席上、商工会議所会頭があいさつで、2年を経過した市長の政治姿勢にエールを送りながら、1点だけ市長との違いを強調していました。言うまでもありません、地下鉄問題です。市長の果敢な政治決断を求めていました。我が党も全く同感であります。新総合計画により具体的に示すべきですが、組織体制のあり方もあわせて、市長の見解を再度伺います。以上です。
○議長 坂本 茂 市長。
○市長 阿部孝夫 お答えいたします。まず、小児ぜん息患者医療費支給条例等の一部改正についてのお尋ねでございますが、少子高齢社会の進展等、社会経済状況が大きく変化する中、高齢者福祉や次世代育成支援など、今後、新たなニーズに対応する施策を実施していくことは大変重要なことであると認識いたしております。したがいまして、現在進めております市民サービスの再構築の進捗と財政状況を見きわめながら、例えば小児医療制度の充実を図り、あるいは老人保健法該当の重度障害者初め、小児ぜん息患者等に対する医療費助成方法を現行の償還払いから現物給付とし、助成対象者の方々の利便性の向上を図るなど、新たな施策実施につきまして検討してまいりたいと考えているところでございます。
次に、下水道使用料改定による増収額についてのお尋ねでございますが、平成16年度予算編成に向けて新たに試算いたしました収支見通しにおきましては、扶助費や公債費が大幅に増加し、平成16年度の収支不足が482億円に上ることが見込まれております。また、現在作業中の予算編成では、行財政改革プランにおける市政運営のガイドラインに基づき、平成14年度に作成した財政収支見通し上の平成16年度歳出から、一般財源ベースで7%抑制することを原則に作業を進めているところでございます。今後、市税収入の大幅な伸びが期待できない状況の中で、義務的経費である扶助費や公債費などが増加することにより、都市計画事業などの基盤整備に係る事業に多大な影響を及ぼすこととなりますので、都市経営の視点にも配慮しつつ、行財政改革プランにお示ししている投資的経費の財源の一部として活用していかなければならないと考えているところでございます。
次に、新たな総合計画の具体的なビジョンについてのお尋ねでございますが、新たな総合計画の策定に当たりましては、市民が将来に夢を持ち、川崎に暮らし、生活していることに誇りを持てるようにすることが何よりも大事であると考えております。そうしたことから、計画の中で、これからの川崎が目指すべき方向や姿を明らかにしていく際に、ぜひとも実現をしていきたい点といたしまして、4点を挙げさせていただいたわけでございます。
その中の一つのポイントであります、地域の課題を解決していくための仕組みづくりについてでございますが、市民が安心して暮らせる住みやすいまちにするために、例えば、高齢者の介護や子育てなど、地域の課題を地域で支えるための仕組みを新たな計画の中で明らかにしていく必要がございます。また、地方分権は、国から地方への分権から、市民一人一人が行政に参画し、課題解決の主体となるための仕組みを具体的に構築する段階に来ておりますので、自治基本条例の制定や区行政改革の取り組みを通して、区民会議の創設も含めまして、地域の課題を地域社会の主人公である市民の手によって解決するような仕組みを検討し、その内容を新たな計画に盛り込みたいということでございます。
次に、本市の潜在的可能性を的確に引き出すことにつきましては、新たに企業の研究開発施設の建設計画などが発表され、また、川崎駅周辺には大きな集客能力を持つ商業施設や魅力的なエンターテインメント施設などがオープンし、にぎわいを見せているなど、首都圏の消費地に近い特性を生かした動きが見られつつありますので、新たな計画におきまして、こうした本市の持つ利点を最大限に引き出すことに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、地下鉄事業に関するお尋ねでございますが、本市を取り巻く行財政の現状は、さらに深刻の度を深めておりまして、平成15年度予算における市税収入は、前年度に比べて125億円の減収が見込まれておりまして、来年度は若干の改善が見込まれるのではないかと期待しておりますけれども、前年度の落ち込みをカバーするまでには至らない状況となっております。また、三位一体改革と言われます地方税財政制度改革は、依然として不透明でございますが、国家財政の現状を考えましても、地方自治体にこれまで以上の財源がもたらされることを期待することはできない状況ではないかと考えております。いずれにいたしましても、地下鉄事業につきましては、市財政が地下鉄建設に係る一般会計の起債償還に耐えられる状況にあるかどうかが事業再開の判断基準になるものと考えておりますので、状況の推移を的確に把握し、適宜的確な判断を下しながら、総合計画における位置づけを行ってまいりたいと考えているところです。
次に、高速鉄道建設本部の組織体制につきましては、平成17年度に実施される事業再評価に向けまして、本部体制の中で必要な人員を配置してまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
○議長 坂本 茂 教育長。
○教育長 河野和子 教科書採択制度についての御質問でございますが、初めに、調査研究員についてでございますが、調査研究員は、実際に教科用図書を使用して授業を行う学校の意見を広く集めるとともに、すべての教科用図書について調査研究し、その結果を、教科用図書選定審議会に報告するものでございます。したがいまして、学校の希望教科用図書を集計処理しておりました従来の整理員とはその性格を異にするものでございます。
次に、審議会につきましては、調査研究会の報告を参考に、教育委員会が教科用図書の採択を行う際に必要な事項について十分審議を重ね、その結果を教育委員会に報告いたします。また、教育委員会におきましては、会議を公開の上、すべての教科用図書について審議をし、採択を公平、公正に行うことになっております。今後も、こうした一連の採択の手続につきましては、教育委員会の権限と責任に基づき、各学校への指導を含め、より適切な採択ができるよう検討してまいりたいと考えております。
次に、教員人事権の区長移譲についての御質問でございますが、区長へ人事権を移譲することにつきましては、教職員の人事を適正な規模のもとで管理するという考え方が基本になっているものと思われます。教育委員会制度は、教育の中立性、安定性、専門性の確保を目的として制定されたものであることをかんがみますと、教育委員会といたしましても、教職員の人事権を区長に移譲することは現時点では難しいものと考えております。しかしながら、区民の要請にこたえ、各区の特性に応じた学校づくりに向けて取り組むことは大変重要なことでございますので、教職員の人事管理につきましても、このような取り組みの中で検討される課題と考えております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 総務局長。
○総務局長 砂田慎治 危機管理に関する組織整備についての御質問でございますが、初めに、組織整備に当たっての検討経過についてでございますが、近年、平成13年9月に米国において発生した同時多発テロ、あるいはSARSなどにおける国、地方公共団体の危機管理体制のあり方について、改めて問題提起がされております。これまで自然災害などについては、建設局防災対策室が対処し、SARSなどの危機につきましては、その都度関係局が協議し、対処してまいりました。本市におきましては、これらを踏まえて、昨年度から、各局において想定されるさまざまな危機事象の調査及び他都市における組織体制などについて検討を行い、今回、危機管理体制の充実強化を図るため、事務分掌条例の改正についてお諮りしているところでございます。
次に、具体的な組織整備についてでございますが、現在、災害対策を所掌しております建設局防災対策室につきましては平成16年3月末日をもって廃止し、平成16年4月から総務局に仮称危機管理室を設置し、危機の種別にかかわらず、自然災害、都市災害、SARSやテロへの対処など市民生活に影響の大きい事態に備え、情報の一元化を図り、迅速かつより正確な情報連絡体制を強化し、素早い初動体制を整えることにより、市民の皆様への影響や混乱を抑止し、被害を最小限に抑えることができるものと考えております。
また、指揮命令系統の強化を図るため、副市長のうち1人を危機管理担当として明確にすることにより、平常時から災害予防などに対して強いリーダーシップを発揮することができるものと考えております。以上でございます。
○議長 坂本 茂 建設局長。
○建設局長 梶川敏雄 新財政収支計画における経営の効率化についての御質問でございますが、今回の財政収支計画期間であります平成16年度から19年度の4年間におきましては、維持管理の効率化、資源、施設の有効利用、業務運営の効率化、建設投資の効率化という4つの項目により、経営の効率化を進めてまいります。初めに、維持管理の効率化といたしましては、入江崎総合スラッジセンターの維持管理の民間委託化及び大島ポンプ場の維持管理体制の見直しにより、約4億9,000万円の経費の節減を図ってまいります。
次に、資源、施設の有効利用といたしましては、下水道光ファイバーの行政利用及び下水道管渠空間の民間業者への貸し出し、高度処理水のゼロ・エミッション工業団地への供給、レーダー雨量情報システムのデータの配信により、約3億6,000万円の増収を図ります。
次に、業務運営の効率化といたしましては、管渠維持補修業務等の事業執行体制の見直し及び川崎市下水道公社の廃止に伴う見直しなどにより、約6億4,000万円の経費の節減を図ってまいります。
次に、建設投資の効率化といたしましては、管渠の建設工法の見直し等に伴う建設コストの縮減により、約2億7,000万円の経費の節減を図ってまいりたいと考えております。これら4つの効率化の合計は、4年間で約17億6,000万円となるものでございます。
また、職員の削減につきましては、自動車運転業務の見直し、管渠維持補修業務の見直し、大島ポンプ場の維持管理体制の見直し、入江崎総合スラッジセンターの維持管理の民間委託化、川崎市下水道公社の廃止並びに建設部門の業務執行体制の見直しなど、42名の職員の削減を目指し、経営の効率化に取り組んでまいりたいと存じます。以上でございます。
○議長 坂本 茂 浅野議員。
○31番 浅野文直 それぞれに答弁をいただきました。これをもとにさらに深く詳細にわたる検討、例えば下水道事業の委託に伴う費用対効果など、経営効率化の真意を見きわめるべく、厳しい審査は委員会に譲りたいと思いますが、ただ1点つけ加えるならば、行財政改革プラン、また、新総合計画を単に目先の財政不足解消のための市民サービスカットとするものではなく、市民へのさらなるサービス向上につながる将来への前向きな改革とするためにも、財政の硬直を招く固定経費を圧縮しながらも、川崎縦貫高速鉄道を初め、川崎市に夢と希望の持てる明解なビジョンを事あるごとに示されることを要望いたしまして、我が党の代表質問を終了させていただきます。