[平成13年 決算審査特別委員会(一般会計・特別会計)]-[12月20日-05号]-P.277

◆委員(浅野文直)

◆浅野文直 委員 私は,保育料未収金問題について,健康福祉局長に伺います。
 まず,ここ数年の保育料未収金の推移と平成12年度末の未収金額と不納欠損額について伺います。また,保育料未納者の所得階層ごとの処分金額と滞納期間についても伺います。また,平成5年度からスタートしました口座振替納付の利用実態と,この制度がもたらす効果についても伺います。また,民間保育園と公立保育園における収納状況,また,そこにどういった違いがなぜ生じているのか,伺います。以上です。

◎柏木靖男 健康福祉局長 保育料についての御質問でございます。初めに,保育料収入未済額の推移についてでございますが,平成9年度における収入未済額は約2億7,649万円でございましたが,平成10年度は約3億1,278万円となり約3,628万円増加いたしました。しかし,平成11年度は,この増加額が約1,035万円と減少し約3億2,313万円に,さらに平成12年度は,収入未済額が前年度と比較して約64万円減少し約3億2,249万円となりましたので,収入未済額で見れば減少傾向にあります。しかし,収納率を見ますと,現年度分につきましては,平成9年度が97.42%であったものが平成12年度には97.99%と少しずつ上昇しておりますが,過年度分も含めた全体では,平成9年度が90.32%であったものが平成12年度には88.92%と下降しておりますので,収入未済額及び収納率の両方をあわせ見ますと,保育料の収納状況はここ数年横ばいの状況にございます。
 次に,平成12年度の不納欠損額についてでございますが,欠損処分は平成6年度下期分の381件及び平成7年度上期分の237件,合計618件について行ったものでございまして,金額は約4,228万円でございます。
 次に,滞納者の所得階層ごとの状況及び滞納期間についてでございますが,平成12年度分保育料の滞納者で見てみますと,全体の79.6%が所得税課税世帯で,残りの20.4%が市民税のみの課税世帯でございます。滞納が多い階層は,所得税が2万4,000円から24万8,000円の間に属する世帯で,保育料で見ますと,1カ月の保育料が3歳未満児で1万5,500円から4万3,000円,3歳以上児では1万2,700円から2万6,400円の負担となる世帯でございまして,保育所徴収金額表の中間に位置する世帯に滞納が多い傾向がございます。また,滞納期間につきましては,1カ月から3カ月の滞納者が44.2%,4カ月から6カ月が16.6%,7カ月から12カ月が39.2%で,10人のうちおおむね4.5人が短期滞納者,4人が長期にわたる滞納者となっております。
 次に,振替納付の場合と効果についてでございますが,保育料の口座振替制度は平成5年度から開始いたしました。初年度の利用者は全体の67.3%でございましたが,この間少しずつ増加し,平成12年度におきましては81.5%でございます。効果についてでございますが,この間の保育料の収納率には大きな変化はございませんが,主に日中就労している保育所利用者にとりましては,金融機関に出向く必要がなくなりますので,利便性が向上したものと考えております。
 次に,公立の保育園と民間保育園との保育料の収納率の差についてでございますが,平成12年度分保育料の収納状況で見ますと,公立保育園の収納率は97.9%,民間保育園の収納率は98.4%で,民間保育園の方が0.5ポイント高くなっております。この差は,民間保育園におけるきめ細かな保育料の納付指導によるものと考えております。以上でございます。

◆浅野文直 委員 御答弁によりますと,収納状況は横ばいであり,平成12年度の不納欠損額は4,228万円とのことであります。また,滞納者の8割が所得税課税世帯とのことですが,事前に提出いただきました不納欠損の階層別内訳では,それこそ92%の滞納者が所得税課税世帯であります。これはきちんと仕事を持ち所得を得ていながら,また,その仕事の継続を支援するために,そのお子さんに毎月15万円ほどの税金を保育運営に投入して,かつ所得に応じて設定された保育料を支払わないということであります。これは一般の市民の方が納得できる話ではないことが明らかであります。税金では差し押さえがあります。国民健康保険では資格証の発行というような形で,滞納金の収納促進を施しているわけでありますが,保育料未納者に対しましても,もっと厳しい対応が必要と考えられます。
 また,口座振替制度において,他の口座引き落としと混同して,今月残高不足で引き落としができなくても,翌月まとめて引き落としができると思っている方もいるとのことであります。そうした引き落としシステムの内容の周知徹底の必要性を指摘しておきます。
 また,仄聞いたしますところによりますと,本市の職員の中にも保育料滞納者が若干ながらいるとのことであります。退職者を含め,早急に完納するよう,厳しい対応を要望しておきます。
 また,資料によりますれば,市外の保育園にお世話になった上で滞納した人のその後の収納率が1.41%と,余りにも低過ぎる現状があります。これは現年度に滞納をすると,そのままほとんどの額が6年後には不納欠損として処理されていることを示しています。この点についても粘り強く対応されるよう,要望いたします。
 次に,公立保育園と民間保育園との保育料の収納率の差であります。若干ではありますが,民間保育園の方が収納率が高いことから,まだ公立保育園の収納体制は見直せるところがあるのかと思います。私が直接接触を持ちました民間保育園では,開園以来40年近く不納欠損金はゼロとのことであります。入園から卒園後も親とのコミュニケーションの中で,園の義務と親の義務を明確にして意識の向上に努め,忙しい方には子どもを預かる際に滞納金も預かり,日中支払いをしておき,帰りの際に領収書を渡すなど,収納の徹底を図ってきたとのことであります。こうした点で,見習えるところは見習えば,熟練者の多い本市保育園において収納率は向上させられるものと思います。
 私が痛感いたしましたのは,わかり切っていましたが,結局のところ顔を突き合わせる者の意識次第であるということであります。こうした事柄を踏まえて,今後の収納体制と効率化について伺います。

◎柏木靖男 健康福祉局長 保育料の収納体制と今後の効率化についてでございますが,保育料の徴収事務につきましては,収納率の向上を図るため,昭和63年度から非常勤の保育料徴収指導員を2名配置し,滞納者に対する納付指導を強化しております。指導の方法といたしましては,電話や文書による督促を中心に,必要に応じ家庭訪問も実施しておりますが,今後につきましても,日々保護者と接しております保育園と協力し,滞納が生じないよう,また,滞納を早期に発見し長期化しないよう相談指導を行い,実効性のある収納体制としてまいりたいと考えております。以上でございます。

◆浅野文直 委員 税金や国民健康保険など,中には使わなかったり,目に見えなくても厳しい対応を迫られる方々もたくさんいらっしゃるわけであります。保育料に関しましては,明らかに使用された方々は利益を得ているわけでありまして,そのほかに運営費に対しましては税金を投入されているわけでありますので,本来であればこれにはもっと厳しい対応があってもしかるべきなのかと思います。福祉の名のもとに,何でも優しくするというのはいかがなものなのかな。そうしたことが,まじめに税金を支払っている方,または保育料を支払っている方々の意識の低下につながりかねない,また,今後の女性の社会進出に対して,それを社会で支えていこうという意識の低下にもつながりかねないというふうに危惧するところでありますので,ぜひ各保育園の方々との研修の中でも,一層の対応を求められまして,限りなくゼロに近い,いわゆる収納率100%に近い数字を目指していただきますよう強く要望いたしまして,私の質問を終わります。