[平成12年 予算審査特別委員会]-[03月14日-03号]-P.268
◆委員(浅野文直)
◆浅野文直 委員 私は,動物愛護センターについて健康福祉局長に,総合政策評価システムと業務活動評価についてはそれぞれ総合企画局長,総務局長に一問一答にてお伺いいたします。
まず,健康福祉局長にお伺いいたします。近年,少年による犬,ウサギ,鳥,はたまた人に対する残虐な殺傷事件が報道され,ショックを受けることがふえてまいりました。特に,都市部においては住宅事情などから動物に接することも少なくなり,テレビゲームの影響などにより子供たちが命の大切さを軽んじる傾向に見受けられます。こうした現代社会の中で,川崎市においては動物愛護センターが動物との触れ合いの場として動物ふれあい教室を実施して,直接触れる機会の少ない子供たちに動物との触れ合いの場を設け,その温かさを通じて命の大切さを実感してもらい,また,一番よくかみつかれる子供たちにルールを教えて危害防止となるよう努めているそうですが,動物ふれあい教室の内容と実績,参加した方々の感想などを伺います。
◎蟹江徹也 健康福祉局長 動物ふれあい教室の内容と実績などについてのご質問でございますが,動物ふれあい教室は動物愛護普及啓発事業の一環として,生命の尊重,動物愛護への意識の高揚を目的に保育園,小学校等を訪問しております。内容といたしましては,犬,ハムスター,ウサギ等の動物と実際に触れ合うことのみではなく,動物との正しい接し方を初め,動物の心臓の音を聞き,小さな動物も人と同じ命あるものであると理解してもらうよう努めております。
また,実績でございますが,平成8年度は72回,7,390人,平成9年度は114回,8,662人,平成10年度は108回,7,774人の参加を得ております。参加した子供たちからは,私の心臓と犬の心臓の音を比べてみた,あるいは,ハムスターの毛は気持ちがよかった,また来てほしいなどの感想文が寄せられておるところでございます。以上でございます。
◆浅野文直 委員 感想から見ますと,大変好評のようであります。私も今後予定の場所を聞いておりますので,ぜひ一度視察させていただいて,ハムスターの心臓と私のノミの心臓とどう音が違うのか聞き比べてみたいと思います。
過去の実績によれば,平成12年度は108施設で,主に保育園,幼稚園,小学校,愛護センターとのことです。聞くところによりますと,小動物との触れ合いが高齢者や障害者の方々に安らぎを与えるため,平成9年に多摩区三田の老人保健施設三田あすみの丘で動物ふれあい活動が行われ好評だったそうですが,その後,同様な施設からの申し込みがないのか,また,あるのに開催できないようであればその理由等をお伺いいたします。
◎蟹江徹也 健康福祉局長 高齢者施設での動物ふれあい活動についてのご質問でございますが,高齢者施設での動物ふれあい活動につきましては,平成9年度より試行的に老人保健施設三田あすみの丘に毎年訪問しておりまして,入所者から好評をいただいているところでございます。他の高齢者施設への拡大につきましては,現在保育園等からの申し込みが大変多くございまして,これに応じ切れない状況がございますし,また,触れ合い用の動物の数や健康状態を考慮いたしますと大変難しいものと考えております。以上でございます。
◆浅野文直 委員 申し込みはあるけれども対応でき切れていない,大変難しいとの答弁でありますけれども,これは単に動物のことだから後回しでよいとも受けとれかねない。単に動物の保護の附帯事業として行うのではなくて,命の大切さ,動物とのルールなど重要な道徳教育と見ていただければ,動物をふやしたり,そのためにも動物愛護館構想を進めるなど,そういった方向になるという気もいたします。確かに動物ふれあい事業は日本でも有数の質と量とも伺っております。ぜひ,さらに一歩踏み込んでいただいて,福祉文化都市川崎にふさわしい日本一の事業にしていただきたいと思います。
私も先日,動物愛護センターを視察させていただきました。その際,たくさんの動物アニメ映画が用意されておりまして,また,直接動物とも触れ合える場として,子供たちに動物愛護の普及啓発にすぐれた川崎市の財産だと思いました。しかし,同時に,処理室などすべての部屋が殺伐としたつくりでありまして,建物からは動物愛護という印象を受けられないのが残念でありました。
そこで,動物愛護センターの建築当初の目的から現在の主要目的にどのように変わってきているのか。また,厳しい予算計画の中,各局各課一律に緊縮財政を強いられている現況でありますが,動物愛護センターにおいては,平成10年度で犬が650頭,猫1,559頭,さらには鳥,ウサギ,また最近はやっております爬虫類等も何百と捕獲されて──捕獲されているというか,預けられております。そのほかにふれあい動物事業用の動物を1年じゅう飼育している。こういう中では,動物のえさ代,ワクチン代,薬代等は削りようのないものであります。そうした予算面も含めて,今後の動物愛護センターの役割と役割を果たすためにどうあるべきと考えられているのか,率直にお伺いいたします。
◎蟹江徹也 健康福祉局長 動物愛護センターのあり方についてのご質問でございますが,動物愛護センターは昭和49年に飼い犬管理センターとして建設されまして,狂犬病予防法に基づく犬の捕獲,収容,処分等の管理飼養業務を主体として運営してまいりました。その後,動物の保護及び管理に関する法律に基づき,犬,猫等の引き取り,負傷動物の収容及び正しい飼養管理の普及啓発を行ってまいりましたが,平成9年4月から動物愛護思想をより推進するため名称を変更し,現在に至っているものでございます。今後,動物愛護センターの役割といたしましては,動物愛護思想の普及啓発にふさわしい拠点として整備拡充したいと考えておるところでございます。以上でございます。
◆浅野文直 委員 整備拡充したいとのことであります。普及啓発にふさわしい拠点としては,現在のセンターでは限界かなとも思います。せっかくのすばらしい普及啓発の拠点,また,そうした事業でありますので,ぜひ,愛護館構想を積極的に進めていただきたい。この後の総合政策評価システムでも,逆に進めたらどうだと言っていただけるようになったらと思っているんです。また,すぐに愛護館ができなくても,去年,私,質問いたしました公園のドッグラン,でも,そういった場に少しでも近いものができるのではと思っております。ドッグランについては,次回質問したいと思います。
引き続きまして,総合企画局長に総合政策評価システムについてお伺いいたします。川崎市においても,長引く景気低迷のあおりを受けて厳しい財政運営を強いられており,また,地方債の発行残高も巨額に上っております。その返済負担が財政運営の自由度を大きく狭めているところでありますが,さらに4月よりスタートする介護保険に代表される福祉サービス事業の増大,財政運営の一段の圧迫材料となることは避けがたい。限られた経営資源のもとにより経済的,効率的な行政運営を求められるのは周知の事実でありますが,こうした中ですから,三重県四日市市が取り入れた活動基準原価計算,これはABCと言われていますがこうした運用など民間企業の経営手法を自治体の財政運営に活用したように,川崎市においても行政機関が提供している各種の行政サービスのコストを正確に把握して,より効率的な行財政運営への解決策が必要と考えます。
そこで,総合企画局長にお伺いいたします。さきの市長の平成12年度施政方針で総合政策評価システムの確立を急ぎたいと述べていました。この川崎方式とも言われる総合政策評価システムのこれまでの取り組み状況と来年度の予定について伺います。
◎君嶋武胤 総合企画局長 総合政策評価システムについてのご質問ですが,本市では,平成10年度からいわゆる時のアセスとしての事業再評価制度を導入するとともに,中期計画事業の進行管理と評価を目的とした計画進行・管理評価システムの試行的運用を図ってきたところでございます。今後,これらの充実を図るとともに,行政の管理的な業務活動の評価なども含めまして総合的な政策評価の仕組みづくりを図ってまいりたいと考えております。
これに向けまして,平成11年度は計画進行・管理評価システムについて,評価指標,定量的な評価手法,評価帳票などの改良を進め,一部,予算編成への反映を試みたところでございます。また,平成12年度につきましては,これまでの作業をより精緻化いたしまして,本格的な総合政策評価システムの確立に向けてさらに努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆浅野文直 委員 試行的運用とのことでありますが,市独自の再評価システムとしては,平成10年度では大規模サッカー場中止,逆にマイコンシティ建設の継続など184の中期投資的経費事業の再評価によって合計で996億円の事業費の見直しもできているわけであります。不況の今だからこそ,早急に精密な総合政策評価システムを構築し,政策評価にも,政策展開の時間による評価にもきちっと対応していただきたいと思います。
次に,事業の進行管理と評価の視点から,事務事業評価の中で計画と予算の連動が重要としているようですが,その考え方について伺います。
◎君嶋武胤 総合企画局長 政策評価に関係しまして,計画と予算のリンクについてでございますが,新・中期計画事業の個々の事業につきましては,その事業を推進する幾つかのいわば予算事業から成り立っているということでございますので,これらの予算事業につきましては,中期計画を実施するための手段として位置づけているということから,予算事業のレベルで評価していくということも大変に重要ではないかというふうに考えております。
したがいまして,計画進行・管理評価システムにつきましては,少し大き目の中期計画事業とそれを構成する予算レベルの事業の評価のための指標化を図りまして,これに基づく評価結果を各年の予算編成に反映していくよう,これは財政局とも連携する必要があるのですが,考えているところでございます。以上でございます。
◆浅野文直 委員 さきの答弁で,総合政策評価システムは,政策,施策,事業,さらにはそれぞれの展開の時間軸に対する評価ができているというようなことはわかりますが,効率的な行財政運営には,当然そうしたバランスシートを作成して住民に財政状況,成果を公表すると同時に管理会計的手法によるシステムの構築が必要であり,四日市市が取り入れたような活動基準原価計算などの手法を窓口業務及び広報事務業務から導入していき,その業務を価値化して業務フローチャートの作成などに基づく適正な人員配置による所要時間短縮など市民サービスの向上を図り,また,コスト管理を軸とした改革の失敗要因を取り除いて行財政運営の効率化をきわめるべきだと思います。
そこで,総務局長に業務活動評価への取り組み,研究実態,業務の価値化が現状でどの程度把握されているのか,今後の目標も踏まえ,率直に伺います。
◎舘健三 総務局長 効率的な行財政運営についてのご質問でございますが,財政状況が厳しさを増す中,自治体をめぐる社会経済環境の急激な変化と多様化する市民ニーズに的確に対応するため,効果的かつ効率的な行財政運営を推進することが重要であると考えております。特に職員配置の適正化につきましては,第2次の実施計画におきまして,民間活力の活用,情報化による事務処理の省力化などの推進によりまして効率的な執行体制を確立することを目標としております。
本市における省力化の取り組みといたしましては,区民課業務につきましては住民票,戸籍,印鑑登録など業務ごとの処理時間を算定し,各区の区民課の職員の配置数を適正に調整した例や,税務業務におきましても,業務ごとの処理時間をもとに各区における関係課の職員配置の適正化を図った例がございます。今後とも,さまざまな手法を駆使いたしまして行財政運営の効率化を図るとともに,市民ニーズへの的確な対応と市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆浅野文直 委員 今までも適正な人員配置等に努めてきているということなので,私もそれがどの程度のものなのか,少しでも知るために,民間のコンサルタント会社,これは国内の地方自治体または海外の地方自治体で実績のあるところに一度お願いいたしまして,川崎市の場合で,例えば印鑑登録を申請したときにかかった時間等から,民間の経営手腕を入れて少し変えていった場合どの程度早くなるのかを両方のシミュレーションをとっていただきました。これを宮前区の窓口と比べた場合ですが実は民間がむだを省いて想定してきた時間にかなり近い数字で,受け付けから交付までの時間がほとんど変わらない状況でできていることから,今回,わざわざ出さなかったんですが,恐らく印鑑登録に関しては処理業務がかなり効率的に回っているのかな。今の3月のような大変な混雑期は,窓口自体がいっぱいになってしまって,申請するまでに逆に実際の交付の3倍ぐらいの時間がかかってしまうということで別の問題はあるんですが,実際の処理業務に関してはかなり効率的に川崎市は回っているのではないのかと業者からの返答でもあったんです。
さきに総合企画局長からご答弁いただいたとおり,政策面の予算からの見直し,同時に,総務局長からいただいたような業務活動の精密な評価の両方がいわゆる行財政運営の効率化の両輪と思うわけです。ですから,特にこの業務活動評価についてはコストに換算しづらいですが,逆に政策面の見直しよりも,申請から交付までが早くなったとか,目に見えてくる部分が多々ありますので,今後,総合政策評価システムの中で早急にシステム化を,ぜひ要望いたします。以上です。