[平成12年 第3回定例会]-[10月05日-07号]-P.400
◆13番(浅野文直)
◆13番(浅野文直) 私は,各種公共料金の収納対策について,関係局に伺います。
厳しい経済情勢が続く中で,市税を初めとして,国民健康保険,国民年金,さらに市営住宅使用料,保育料,上下水道使用料などの社会保険料や各種公共料金の滞納者が増加しており,深刻な問題となっております。現在,料金滞納者に対しましては,関係各局がそれぞれに収納に取り組んでおられます。そこで,各局に,未収状況と収納対策について伺います。収納対策につきましては,各局または各区に担当職員を何名置いているのか,その職員が何軒程度訪問しているのかもお答えいただきたいと思います。
初めに,財政局長に,平成11年度の市税の未収金額見込みと収納対策について伺います。
続いて,健康福祉局長に,収納率向上対策本部本部長として,各種業務ごとの収納対策に当たっておられますが,その中でも特に国民健康保険料と保育料の未収金額,不納欠損額,収納対策について,さらにその他の各種業務ごとにどの程度未収金額が出ているのか伺います。
次に,まちづくり局長に,市営住宅使用料の未収金額,欠損金額,収納対策を伺います。以上です。
○副議長(佐藤忠次) 財政局長。
◎財政局長(鹿川隆) 市税の収入未済額と収納対策についてのご質問でございますが,初めに,市税の収入未済額についてでございますが,平成11年度決算見込みでは160億円余となっております。
次に,収納対策についてでございますが,平成8年度に設置いたしました市税収入確保対策本部のもとで,本庁,区役所が一体となって,納税折衝の強化,あるいは高額滞納分の優先整理,差し押さえなどの滞納処分の早期着手に加え,管理職による休日の納税折衝などの収納対策に当たっております。平成11年度におきましては,管理職による休日の納税折衝の日数をふやすとともに,不動産の購買を9年ぶりに実施するなど,収入未済額の圧縮に努めてきたところでございます。このようなさまざまな収納対策による収入未済額の圧縮は,自主財源の確保や税負担の公平性の観点から重要な課題であると認識しているところでございまして,今後につきましても,内部事務の省力化による収納体制の整備,強化を図るとともに,なお一層滞納整理を推進し,自主財源の根幹である市税収入の確保に向け,努力してまいります。以上でございます。
○副議長(佐藤忠次) 健康福祉局長。
◎健康福祉局長(柏木靖男) 健康福祉局関係の各種業務ごとの収納対策等についてのご質問でございますが,まず,収納体制について,国民健康保険料につきましては,保険年金課に収納対策担当主幹1名を置くとともに区役所保険年金課には担当職員22名と非常勤嘱託員75名を配置しております。これらの職員によりまして,各月約9万9,000軒の国民健康保険料を訪問徴収いたしております。また,保育料につきましては,保育企画課担当職員と保育料徴収指導員2名によりまして収納事務を行っております。
次に,平成11年度における収入未済の決算見込み額についてでございますが,国民健康保険料が約31億6,200万円,保育料が約6,600万円となっております。
次に,平成11年度における不納欠損の決算見込み額についてでございますが,国民健康保険料が約12億9,700万円,保育料が約3,900万円となっております。
次に,収納対策につきましては,国民健康保険料と保育料との間には収納体制,対象者数等の違いはございますが,その基本的な考え方に異なるものはございません。具体的には,それぞれの担当課におきまして,経常的な納付相談,督促状,催告状の送付を行うとともに,夜間,休日を含めた訪問徴収,電話催告等にも力を入れているところでございます。また,国民健康保険料と保育料を統括する局の収納率向上対策本部といたしましても,管理職を中心とした訪問納付指導等を実施したところでございます。
次に,その他各種業務の平成11年度における収入未済の決算見込み額についてでございますが,保育料を除く児童福祉費負担金約4,400万円,老人福祉費負担金約2,800万円,障害者福祉費負担金約1,100万円,健康福祉費雑入約1億2,600万円となっております。以上でございます。
○副議長(佐藤忠次) まちづくり局長。
◎まちづくり局長(黒岩清忠) 市営住宅使用料についてのご質問でございますが,初めに,平成11年度の市営住宅使用料の収入未済額及び不納欠損額についてでございますが,決算見込み額といたしましては,およそ2億5,400万円でございまして,不納欠損額はございません。
次に,収納対策についてでございますが,滞納者に対しましては,督促状,催告状を送付するとともに,随時電話による催告を行うほか,本庁と区役所建築課の職員が連携をとりながら,戸別訪問により滞納者の生活実態の把握に努め,督促や納付指導を行っているところでございます。
また,収納対策の担当職員数についてでございますが,本庁と各区役所建築課住宅担当職員22名が対応しているところでございます。
なお,訪問軒数についてでございますが,平成11年度は約6,000軒でございます。以上でございます。
○副議長(佐藤忠次) 浅野議員。
◆13番(浅野文直) ただいまの答弁により,市税の滞納額の大きさもさることながら,滞納額に占める社会保険や各種公共料金の未収金額が大きいことに驚かされます。また,国民健康保険,保育料,市営住宅使用料の未収金だけをとってみても,収納対策に122名の職員が当たり,訪問軒数も年119万軒を超えており,督促の電話や督促状の数ははかり知れません。さらに,答弁の未収金以外にも,市には上下水道料金や医療費自己負担分など各種の未収金と収納対策費用が存在しております。そこで,総務局長に伺いますが,現在,国民健康保険料の訪問徴収や料金滞納者への督促に,それぞれの局,課が電話や訪問など収納対策に当たっています。滞納者にとっても,それこそ午前中に国民健康保険料の督促があり,午後に市営住宅使用料の督促があり,夜分に水道料金の督促があり,3回同じ理由の説明ということもあり得るわけです。また,督促に当たる職員も,日中は事務処理に当たり,夜に督促の訪問などに当たるのが果たして効率がよいのか疑問であります。こうした点から,それぞれの局課の滞納分,収納対策を一元化して,専門の職員が交渉に当たり,減免の相談なども受ければ,生活相談員的役割も果たせると思いますが,徴収体制についての考えを伺います。
○副議長(佐藤忠次) 総務局長。
◎総務局長(青木茂夫) 収納対策の一元化についてのご質問でございますが,使用料及び保険料などの徴収事務につきましては,それぞれの法律や条例等に基づき,調定から納入通知,収納,滞納整理までの事務手続を厳正かつ的確に行う必要があることから,それぞれの所管課を中心に,一連の流れの中で事務執行を行っているところでございます。ご指摘の収納体制の一元化につきましては,こうした徴収事務の一連の事務手続から,滞納整理部分だけを分離することに伴う事務執行の的確性や効率性等の確保,あるいは異なる事務内容に関する職員の専門的知識,経験の確保など,実施に当たっては解決すべき大きな課題があるものと考えております。また,減免や分納などの相談につきましても,現在,一連の事務の流れの中で,法律,条例等の定めに照らして可能かどうかなどの判断を行っておりますので,こうした点につきましても,一元化した場合の影響を十分検討する必要があるものと考えております。いずれにしましても,滞納整理事務の強化につきましては,財源の確保や負担の公平性の観点からも重要な課題と考えておりますので,ご指摘の趣旨や他都市の試みなども参考にさせていただき,逐次検討を重ねながら,一層効率的で効果的な収納体制の確立に努めてまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(佐藤忠次) 浅野議員。
◆13番(浅野文直) 答弁の後段のとおり,当然のことながら,滞納整理事務の強化は,財源の確保や負担の公平性からも重要であると認識いただいていまして,効果的な収納体制に努めていくとのことでありますが,私が提示させていただいた,この収納体制の一元化とは,それにより大幅な収納を期待するものではありません。どちらかといえば,行政の経営合理化に関するものであります。収納体制の一元化によるメリットは,1つには,今まで重複して訪問,相談,督促してきた軒数の削減ができることにより,現在,数百人いる収納対策職員または委託料を減らせること,2つには,徴収事務を分離専業により職務が明確になり費用対効果もはっきりとして,さらには、収納対策者の職務意識の向上につながるということであります。最近の商工ローンの取り立て事件以来,滞納者に督促に行くと,そうした事件を取り上げながら,徴収員がなじられて帰ってくることも現場からは聞き及んでおります。民間では,現在認可を受けた31社の債権回収を主たる業務とする会社が引っ張りだこでフル稼働しているとのことであります。手数料を支払ってでも債権回収業者に委託することは,それだけ滞納者への督促が難しく,労力を要することを物語っております。こうした点から,収納対策を一元化して,滞納者等への徴収事務を分離専業することはメリットがあると考えられます。答弁では,滞納整理部分だけの分離は,事務執行の的確性や効率性等の確保,異なる事務内容に関する職員の専門的知識,経験の確保などが大きな課題とのことですが,知識や経験の確保は研修等で十分クリアできるのではないかと考えます。少なくとも同じ局内の収納体制の一元化などは早々に確立できると思いますが,改めて,総務局長に徴収体制についての考えを伺います。
○副議長(佐藤忠次) 総務局長。
◎総務局長(青木茂夫) 行政の経営合理化を目途とした収納対策の一元化についてのご質問でございますが,市税及び各種使用料,保険料などの収納対策につきましては,電算化の推進による収納状況の迅速かつ的確な把握や口座振込への転換等の収納方法の改善などとともに,制度を取り巻く状況の変化に合わせながら,効果的な収納体制を目指した幾度かの組織改正を経て,現在の体制を確立してきたところでございます。収納対策の一元化に関する幾つかの課題の中で最も慎重な検討を要する課題は,それぞれの制度にかかる事務執行が法令等の定めに基づき厳正に処理され得るか否かでございまして,法令等の適用を誤ることがあれば,制度の運用そのものが危うくなるとともに,各制度とも,市民の日常生活の根幹にかかわるものでございますので,とりわけ慎重な対応が求められているものと考えております。また,異なる制度間のさまざまな情報やデータの交換が迅速かつ的確に行えるか否か,あるいは一連の事務執行から収納事務のみを分離した場合,それが逆に新たな人員増加につながるおそれがないかなど,多くの検討すべき課題があるものと考えております。ご指摘のとおり,厳しい社会経済環境のもとで,各制度の運営を取り巻く環境は厳しく,収納対策の強化は制度の安定的な運営のためにも大変重要な課題と認識しておりますので,ご指摘の趣旨も踏まえまして,今後とも効果的で効率的な収納体制の確立に向け,検討を重ねてまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(佐藤忠次) 浅野議員。
◆13番(浅野文直) 福祉市民サービスということから考えると大変難しい問題かとは思うんですが,行政を経営していく観点からも,ぜひ一度見直して,早急に効果的な収納体制を確立いただきたいと思います。保育事業では園児1人当たり毎月15万円程度の運営費がかかっており,市営住宅には建設時に莫大な市民の税金が費やされています。使用料金等の設定も所得に応じた料金体系になっているにもかかわらず,滞納が増大していけば,まじめに納めている市民の意識低下につながります。社会的モラルや社会人としての尊厳等から,意識低下が即滞納増大につながるとも思えませんが,将来的には大変危惧されるところであります。私の提示してきた内容がまだまだ検討の途にあるということですと,現行の法律,条例の厳しい運用による収納体制の確立,収納率アップを求めざるを得ませんが,各局収納業務のある中,代表して収納率向上対策本部本部長として,徴収訪問等も経験されている健康福祉局長に,今後の収納対策としてどういった法律,条例の運用をされていくのか,考えと決意を伺います。
○副議長(佐藤忠次) 健康福祉局長。
◎健康福祉局長(柏木靖男) 健康福祉局関係の収納対策についてのご質問でございますが,現在の収納対策は,それぞれの業務を所掌する関係法令等に基づいて行っておりますが,これらの事業は市民の方々の健康や福祉の向上,生活の安定等を目的とした社会保障制度,あるいは社会福祉事業等多種にわたっております。したがいまして,画一的に事務処理を行うことは難しい問題もございます。しかしながら,負担の公平性と財源の確保は大変重要でございますので,市民一人一人の方の事情を十分に斟酌しながらも,より厳格な法令等の運用が求められるものと考えております。健康福祉局といたしましては,各所管課のみならず,管理職を先頭に,局が一丸となって各種収納対策に努力をしてまいりたいと存じます。以上でございます。
○副議長(佐藤忠次) 浅野議員。
◆13番(浅野文直) 特別に新しい言葉というのは見受けられませんでしたが,それは現行の法律,条例の限界のためとも受けとめられます。国においても,今後医療費が増大することが見込まれる以上,医療制度そのものの抜本的改革が迫られております。そうしたときに,現場の地方自治体が活動しやすい法の裏づけが得られるように,私自身も働きかけていきたいと思いますが,現況制度内においても,例えば他都市においては,市民サービスへのペナルティー,また,市税,国民健康保険滞納者への2局職員一体となった訪問徴収等,厳しい法律の運用や効率的な収納体制の確立に向けての活動を始められております。ぜひ当市におきましても,積極的に検討して,効率的な収納体制の確立,さらには効率的な行政の運営に検討いただけるよう強く要望いたしまして,質問を終わります。